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腎におけるミオイノシトール輸送体の発現調節とその意義

研究課題

研究課題/領域番号 08671284
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 腎臓内科学
研究機関大阪大学

研究代表者

山内 淳  大阪大学, 医学部, 助手 (10271024)

研究分担者 今井 圓裕  大阪大学, 医学部, 助手 (00223305)
研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1996年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
キーワードオスモライト / ミオイノシトール / ベタイン / ヘンレの太い上行脚 / 浸透圧
研究概要

ミオイノシトールは腎髄質細胞で同定された主要なオスモライトの一つで、細胞外の高浸透圧刺激に反応してミオイノシトール輸送体(SMIT)により細胞内に蓄積し、細胞内外の浸透圧バランスを保つ働きがある。ラット腎においてSMITは、集合管とヘンレの太い上行脚(TAL)に強く発現する。腎におけるミオイノシトールおよびSMITの意義を明らかにするため、ミオイノシトール輸送の阻害による影響を検討した。まず、ミオイノシトールのアナログであるメチレンミオイノシトール(MMI)のミオイノシトール輸送に対する阻害作用を明らかにするため、高浸透圧条件下(500mosm/kg)でMDCK細胞を培養し,種々の濃度のMMIがミオイノシトール輸送とその蓄積に与える影響を検討した。MMIは競合的にMI輸送を阻害し(Ki=1.6mM),細胞内のミオイノシトール蓄積を抑制したが,MMI自体の蓄積はみられなかった.MMI存在下で高浸透圧下における細胞生存率は著明に低下したが,ミオイノシトール投与により回復した.また、MDCK細胞のもう一つのオスモライトであるベタインの投与により生存率は回復した。ラットに対してMMIを投与することにより、髄質外層を中心とする尿細管変性を認めた.Tamm-Horsfall蛋白による免疫組織学的検討により、主としてTamm-Horsfall蛋白陽性細胞が障害されることから、TAL細胞を主体とする尿細管変性であると考えられた。この変化はNaCl負荷により増強され,ミオイノシトール投与により抑制された.さらに、TALにおけるオスモライトと想定されているベタインの大量投与により尿細管障害が抑制された。一方、MMIによる髄質内層の変化は軽微であった.以上のことから、TALにおいてミオイノシトールおよびその輸送体が浸透圧調節に関連して重要な役割を果たしていることが示唆された.

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Kitamura H, Yamauchi A et al: "Effects of inhibition of myo-inositol transport on MDCK cells under hypertonic environment." American Journal of Physiology. (in press).

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] Yamauchi A et al: "Na^+/myo-inositol transport is regulated by basolateral tonicity in Madin-Darby canine kidney cells." Journal of Clinical Investigation. 97. 263-267 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] Nakanishi T,Nishihara F, Yamauchi A et al: "NaCl and/or urea infusion fails to increase renal inner medullary myo-inositol in protein-deprived rats." American Journal of Physiology. 271. F1255-F1263 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] Miyai A,Yamauchi A et al: "Expression of betaine transporter mRNA : its unique localization and rapid regulation in rat kidney." Kidney International. 50. 819-827 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書

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公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

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