研究分担者 |
大野 忠行 東北大学, 医学部・附属病院, 医員
小澤 晃 東北大学, 医学部・附属病院, 医員
田中 高志 東北大学, 医学部・附属病院, 助手 (10292335)
饗場 智 東北大学, 医学部・附属病院, 助手 (20261612)
柿澤 秀行 (柿沢 秀行) 東北大学, 医学部・附属病院, 助手 (90241611)
高橋 立子 東北大学, 医学部・附属病院, 医員
小沢 晃 東北大学, 医学部・附属病院, 医員
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研究概要 |
方法:出生1+3日の新生豚(体重1.5kg)を用いて以下の実験を行なった.ケタラール,ラボナルで麻酔後気管切開を施行,ミオブロックを用いて自発呼吸を抑制した.その後,温生食にて肺洗浄を行い,RDSモデルを作成し人工換気を行った.換気条件はPaO2100mmHg, PaCO240mmHgを維持しうるものとした.これにperfluorocarbonを(PFC)を機能的残器量(FRC)相当の20-30ml/kgを20-30分かけて気管内に注入した. 1996年にはPFCの至適投与量の検討を行なった.その結果洗浄肺のFRCに相当する20ml/kgで酸素化が最も改善したがそれ以上の量では酸素化,換気ともに悪化した. 1997年には高頻度人工換気(HFOV)と通常の人工換気(CMV)のPLVに関する効果を比較した.その結果,CMVではPLVによって酸素化と換気の改善を見たが,HFOVに交換後は逆に効果は減少し,HFOVはPLVに適さない換気法と考えられた.その原因については不明であるが,HFOVの振動が肺胞表面のPFCの安定化を阻害する作用が考えられた. 1998年にはPFCとNitric oxicide(NO)の相乗効果を検討した.NOを人工呼吸期回路に接続し,10ppmから5ppm刻みで吸入を開始した.NO吸入後酸素化は更に改善し,これは20ppmまで続いた.しかし,20ppm以上の濃度ではNOと酸素化に有意の関係は見い出せなかった.しかしながら,実験の方法,回数が結論を引き出すまでには充分とは言えなかった. 結論:PLVはRDSに対して両者の併用は有効と考えられたが,人工サーファクタント補充療法の優位性に優るものとは考えられなかった。
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