研究課題/領域番号 |
08671318
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
胎児・新生児医学
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
坂田 義行 山口大学, 医学部, 講師 (10034927)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1996年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | 胎仔ニューロン活動 / 低酸素負荷 / 脳血流量 / 低酸素分圧 / 胎仔低酸素症モデル / 臍帯結紮 / パパベリン |
研究概要 |
母体と臍帯でつながったラット胎仔の脳の神経活動に対する低酸素の影響について研究し検討を行った。胎仔脳の低酸素負荷は臍帯を微小動脈クリップで一定時間結紮(1-5分)することによって行った。また、結紮解除後の臍帯の血流再開を容易にするため、血管拡張剤(papaverine)を使用した。まず、このような方法が低酸素モデルとして実際に有効であるか否かを調べるため、胎仔脳の酸素分圧(Po_2)と脳血流量(BF)の変化を観察した。Po_2電極とBF電極を大脳皮質下に挿入した。臍帯結紮後、Po_2は速やかに減少した。BFはPo_2と殆ど平行して減少した。また、同時に心拍数の減少と脈波の増高が見られた。これらの反応は結紮解除後、もとのレベルに回復した。しかし、これらの反応は結紮を繰り返すと減弱し、もとのレベルへの回復が障害された。次に、このモデルを用いて脳幹神経活動の変化を単一ニューロン放電の記録法を用いて観察した(全11例)。4例において、臍帯結紮(1-2分)後、神経活動は完全に停止し、結紮解除直後、高振幅、高頻度の活動電位が一過性に出現した。その後、振幅と頻度はもとのレベル以下に減少した。また5例において、結紮後、活動電位の振幅と頻度の減少が観察された。結紮解除後活動はもとのレベルに戻らなかった。他の2例においては、結紮後活動電位の減少と頻度の増加を示した。 これらの結果から、低酸素負荷に対して胎仔脳の神経活動には顕著な変化がみとめられた。これらの変化が低酸素による重篤な脳の障害と関与することが十分が考えられる。さらに本研究は胎仔における低酸素症のモデルとして非常に有用であることが分かった。今回の報告は胎仔神経細胞の細胞外活動電位の記録に留まったが、なお現在、patch電極を用いたwhole-cell recordingの実験も進行しつつある。
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