研究課題/領域番号 |
08671351
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
外科学一般
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
佐々木 栄作 岐阜大学, 医学部・附属病院, 助手 (20273138)
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研究分担者 |
古沢 泰伸 岐阜大学, 医学部・附属病院, 医員
高木 寿人 岐阜大学, 医学部・附属病院, 助手 (50262770)
村川 真司 岐阜大学, 医学部, 助手 (40229977)
森 義雄 岐阜大学, 医学部・附属病院, 助手 (40220032)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1996年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | 骨格筋 / 補助人工心臓 / インピーダンス / プッシャープレートポンプ / フィードバックシステム |
研究概要 |
体外からのエネルギー供給が不要な埋め込み型人工心臓駆動装置の実現を目指して、骨格筋を用いた人工心臓の駆動システムの開発を行った。このシステムの構成要素として筋の刺激のコントロール機構およびエネルギー伝達機構が重要であり、これらの重点的な開発と検討を行った。筋の刺激のコントロール機構は、筋の誘電特性を用い、筋の収縮弛緩をモニターし、フィードバックを行う機構を考案し、その有用性をブタを用いた動物実験により確認した。このシステムは、50kHzの定電流を筋に刺入する針電極に印可し、筋のインピーダンスを計測するものである。ブタ広背筋の検討では、筋の伸展に伴い、インピーダンスが増加することを確認した(r=0.87-0.99)。この結果は筋の周囲の絶縁等に関係せず、長さの変化をin vivoでモニターすることが可能と考えられた。また筋への血流を途絶した場合、インピーダンスは有意に上昇し(357±2.0->476±2.4Ω)、筋の阻血状態を把握する上でも有効と考えられた。一方、エネルギー伝達機構は、筋の断端に連結されるクランクからギヤ、2個のワンウェイクラッチ、カムを介し、血液ポンプのプッシャープレートを押す構造のシステムを考案し製作した。このシステムは両側の広背筋により交互に駆動されるため、筋の疲労が少ない。また筋がお互いに拮抗筋として作用するので、至適な筋の安静時長を設定することができる。この機構により、筋の出力は1gあたり約2.5mW得られた。このシステムでは、広背筋の広範な切離は必要なく、血液の供給を阻害しないので疲労の軽減も期待できる。またコントロール機構により筋の長さの変化をモニターしフィードバックを掛けることにより、ポンプの完全駆出までの刺激のみを行うことができ過度の刺激を避けることができる。さらに筋と本システムのインターフェイスの問題が解決されれば、骨格筋駆動の埋め込み型補助人工心臓が現実化すると思われる。
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