研究課題/領域番号 |
08671437
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
消化器外科学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
上本 伸二 京都大学, 医学研究科, 助手 (40252449)
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研究分担者 |
猪俣 裕紀洋 京都大学, 医学研究科, 助教授 (50193628)
田中 紘一 京都大学, 医学研究科, 教授 (20115877)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1996年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
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キーワード | Epstein-Barrウイルス(EBウイルス) / EBウイルス感染症 / 生体肝移植 / EB-encoded small nuclear RNA(EBER) / in situ hybridization / 末梢血単核球 |
研究概要 |
対象と方法:上記の研究期間中、24人の急性期EBウイルス感染症患者、13人の回復期EBウイルス感染症患者、および37人の移植前患者から血液を採取した。分離した単核球を用いて、EB-encoded small nuclear RNA(EBER)をプローブとしてin situ hybridizationを施行し、単核球5万個中の陽性細胞の数(#EBER)を検討した。 結果:1)上記患者群間の#EBERを比較検討した。急性期EBウイルス感染症患者において、#EBERのmean±SD(範囲)は68.2±144.9(0〜621)、回復期では0.20±0.41(0〜2)であった。術前患者のうち、EBウイルス抗体価陽性の23人では0.27±0.77(0〜3)で、抗体陰性の14人では全員0であった。急性期の#EBERは統計的に有意に他の3群より高値であった。回復期の値は、無症状の抗体陽性者と統計的に同等であった。2)急性期EBウイルス感染患者において臨床経過と#EBERの値を検討した。死亡した4例は65から621、再発や持続感染の4例では8から248、後に回復した16例では106を示した一例を除き0から10であった。 まとめ:#EBERはEBウイルス感染急性期に有意に上昇し、回復期には低下したことから感染症に指標となることが示され、急性期の値が、予後不良症例で高値で一方予後良好症例では低値であったことから、急性期の値から感染症の予後を推察することが可能であると示唆された。以上より、#EBERは移植後EBウイルス感染症の診断、対応に有用であることが明らかとなった。
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