研究課題/領域番号 |
08671445
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
消化器外科学
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
岡 正朗 山口大学, 医学部, 教授 (70144946)
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研究分担者 |
硲 彰一 山口大学, 医学部, 助手 (50253159)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
1998年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1997年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1996年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 膵癌 / cytotoxic T-lymphocyte / MUC1 / 養子免疫療法 / 術後投与 / 肝転移防止 / MUC1抗原 / MUC1特異的CTL / 免疫組織染色 |
研究概要 |
MUClはムチンのコアペプチドであり、癌細胞において発現することが報告されている。そこで、膵管癌55例を対象に、抗MUCl抗体を用いた免疫組織染色を行い、全ての症例にMUCl発現を観察した。一方、正常膵では発現を認めなかった。以上より、MUClを標的とする膵癌免疫療法は可能であることが示唆された。 基礎実験にて、MUClを特異的に認識するcytotoxic T-lymphocyte(CTL)が誘導できた。また、このCTLはHLAに非拘束性であり、CD8陽性細胞であることが判明した。 膵癌切除症例に対して、膵癌細胞が高率に発現する糖鎖抗原MUClを認識するCTL(MUCl-CTL)を用いた養子免疫療法を術後早期に施行した。<対象と方法>当科で経験した膵癌症例18例(切除例:10例、切除不能例:8例)に対して、十分なインフォームド・コンセントののちにMUCl-CTLを用いた養子免疫療法を施行した。切除例の内訳は男性6名、女性4名で年齢45〜73歳(平均62.5歳)、切除不能例の内訳は男性7名、女性1名であり年齢49〜73歳(平均61.5歳)であった。切除例については、根治度B以上が7例であり根治度Cは3例であった。MUCl-CTLは、患者末梢血からLeukapheresisにより分離したリンパ球と、MUCl発現陽性ヒト膵癌細胞株YPK-1とを、IL-2存在下に混合培養し誘導した。誘導したMUCl-CTLはMHC class I非拘束性でMUCl発現腫瘍を強く傷害した。移入は術後1週間前後の早期に施行したが副作用は認められなかった。〈結果〉切除不能症例については、最長生存期間が9カ月と不良であった。根治度B以上の治癒切除症例7例では術後2〜23カ月後の現在6例が生存しており、肺転移や局所再発はあるものの肝転移は認めていない。MUC1-CTL療法は、自己腫瘍細胞を必要とせず、術前からの誘導が可能であり、副作用もなく、膵癌の術後補助療法として肝転移予防に有用であると思われた。
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