研究課題/領域番号 |
08671495
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
消化器外科学
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
安富 正幸 近畿大学, 医学部, 教授 (60028438)
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研究分担者 |
重岡 宏典 近畿大学, 医学部・附属病院, 助手 (70247998)
田中 晃 近畿大学, 医学部, 講師 (60179736)
奥野 清隆 近畿大学, 医学部, 講師 (30169239)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1998年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1997年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1996年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
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キーワード | neuraminidase / Colon 26 / Thomsen-Friedenreich antigen / liver metastasis / Neuraminidase / Colon26細胞 / モノクローナルガラクトース抗体 / CrypticT抗原 / Thomsen-Friedenreich抗原 |
研究概要 |
本研究は種々の癌においてその発現が癌の進行度、転移などと関係が深いと考えられているThomsen-Friedenreich抗原に対するモノクローナル抗体を用いることにより、Colon 26細胞肝転移モデルでの肝転移の抑制効果を見たものである。肝臓は消化器癌の経門脈的血行転移が最も多い転移臓器であり、肝転移の有無が患者の予後を決定するといっても過言ではない。この研究ではneuraminidase処理してガラクトース基(Gal)を露出させた大腸癌細胞は肝転移をきたしやすいという教室のこれまでの結果を踏まえて、その露出させたGalをTF抗原に対するモノクローナル抗体と反応させて覆い隠すと再び肝転移結節数がもとのColon 26大腸癌細胞のそれと同程度に低下するという結果を示した。もちろん肝転移に関連する分子は数多く、シアリルLe^x、ラミニン分子、CEA分子なども関係していると思われる。Colon 26細胞表面にはシアリルLe^xとインテグリンα6が表出されていることを確認しているが、これらの分子は本実験系の肝転移には影響を与えず、TF抗原(Gal分子)の表現が重要であることが示された。TF抗原に対するモノクローナル抗体処理により肝転移が抑制されたという結果は非常に興味深く、TF抗原(Gal分子)が確かに肝転移に関係するという因果関係を直接証明した研究として意義深いものと考える。これらの分子が今後単なる腫瘍マーカーとしてではなくその治療に貢献する可能性が示された。
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