研究課題/領域番号 |
08671569
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
脳神経外科学
|
研究機関 | 富山医科薬科大学 |
研究代表者 |
遠藤 俊郎 富山医科薬科大学, 医学部, 助教授 (70125269)
|
研究分担者 |
桑山 直也 富山医科薬科大学, 医学部・附属病院, 講師 (30178157)
赤井 卓也 富山医科薬科大学, 医学部, 助手 (50222500)
|
研究期間 (年度) |
1996 – 1997
|
研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
|
配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1997年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1996年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
|
キーワード | Intracrauial artery / wall dissection / dissecting areurysm / vasa vasorum / intra-wall hemorrhage / atherosclerosis / pathology / cerebral artery / dissecting aneurysm / intramural hemorrhage / vasavasorum / elastin / pathogenesis / vaso vasorum / elestin |
研究概要 |
本研究は未だ疑問の多い動脈壁解離の病態と発生機序につき、特に動脈壁vasavasorumと新生血管の発達、破綻およびこれに伴う壁内出血の存在に、着目しその病態解明を目指す研究である。臨症例の病変病理の研究および動物実験による検討を行なってきた。 1) 臨床例病理所見よりの検討:頭蓋内解離性動脈瘤および閉塞性頚動脈病変を検討し、病変部動脈壁のvasavasorum発達、および壁内出血との関わりにつき、病変形成機序に関わると思われるいくつかの特徴的所見を見い出した。主たる所見は、(1)中膜層に認められる壁内出血の一部は内膜層に及び、広範な壁解離、壁破綻を引き起こす原因となりうることが示唆された。(2)壁内出血周囲の病理連続切片の観察および立体構築所見より、vasavasorumの一部が破綻し壁内出血に連続する変化を複数確認した。このような所見は、動脈解離、壁破綻部位に近接して観察され、動脈瘤形成の一機序になりうることも示唆された。(3)解離性動脈瘤についても、病理所見を裏付けとする血管撮影所見やMRI所見に関する新たな評価基準を見い出した。(4)これら病理変化の背景として、進行した動脈硬化性変化が強く関わっているものと考えられた。これらの成果については、別記論文として発表または掲載予定となっている。 2) 動物実験モデルによる検討:動脈解離病変の動物モデルの作成と発生機序の解明を計ってきた。しかし一部動脈側壁に動脈瘤様膨隆所見は見るものの、高度の動脈硬化所見と関連するvasavasorumの発達や壁内出血の所見は得られず、動物モデル実験の困難さに直面している。さらに工夫をくわえて検討を継続する予定である。
|