研究課題/領域番号 |
08671583
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
脳神経外科学
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
倉田 浩充 神戸大, 医学部附属病院, 助手 (20240856)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1998年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1997年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1996年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 水頭症 / 髄液短絡管 / 素材 / 短絡管機能不全 / 劣化 / 生体反応 / シャント / シリコン / FNY / PTFE / 免疫反応 |
研究概要 |
昨年度に引き続いてニホンウサギを用いて水頭症短絡管の素材の生体に対する反応性を検討した。今回はカオリン懸濁液を大槽内注入して作成した水頭症ウサギに対して種々の素材で作成した短絡管を用いて短絡術を行った。検討した素材は従来より用いられているシリコンゴムとフッ素系高分子化合物であるFNYおよびexpanded polyterafluoro-ethylene(PTFE)である。短絡術施行後4周目に短絡管周囲の組織の検討を行ったが、昨年度の小円盤状の検体による検討と同様にシリコンにおいては強くマクロファージの集族した多核巨細胞の出現とlymphocytic clusterが認められた。FNYおよびPTFEではごくわずかに見られるに過ぎなかったが、PTFEでは短絡管の開存に問題があり、4週間髄液の短絡はえられなかった。このことよりFNYは髄液短絡管の素材に適しているが、PTFEはその弾性に間題があることが判明した。 これらの組織学的変化を臨床例における水頭症治療の際に得られた検体とも比較した。長期間体内に留置された短絡管ほどリンパ球浸潤、多核巨細胞の出現、肉芽形成が強く、素材による免疫反応が短絡管機能に大きな影響を与えていることが示唆された。 今後臨床応用のためにはFNYおよびPTFEの弾性率、可塑性、耐熱性、耐摩耗性などの物理化学的特性をさらに検討し、短絡管に必要な物性を解明していく必要がある。
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