研究課題/領域番号 |
08671642
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
整形外科学
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
小森 博達 東京医科歯科大学, 医学部, 講師 (60262169)
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研究分担者 |
持田 潔 東京医科歯科大学, 医学部, 助手 (20301161)
大川 淳 (小川 淳) 東京医科歯科大学, 医学部, 助手 (30251507)
田宮 謙一 東京医科歯科大学, 医学部, 教授 (20111594)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1998年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
1997年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1996年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 椎間板ヘルニア / 自然退縮 / 走化性サイトカイン / 椎間板内注入療法 / 定化性サイトカイレ / 走化性サイトカン / 分子生物学 / 生体反応促進 / 保存的治療 / サイトカイン |
研究概要 |
椎間板ヘルニア周辺形成される炎症性組織において、マクロファージの浸潤を促進させる走化性サイトカインであるMCP-1(Monocyte Chemotactic Protein-1)が発現している各種細胞が多数認められるが、MCP-1が椎間板ヘルニアの自然退縮過程においてどの様な作用をしているのかは明確ではなかった。そこで、MCP-1の経時的な発現を知るために、腰椎硬膜外腔に尾椎の椎間板組織を移植するヘルニアモデルを作成し、免疫組織学的検討ならびにcompetitive PCR法にて定量化した。 MCP-1陽性細胞は椎間板組織移植後4週間は発現していたが、最初の1週目でMCP-1陽性細胞数が最高であった。MCP-1mRNAの経時的定量でも、移植後4週間は発現していたが最初の1週目での発現量が最高であった。 次に、臨床応用を前提としてMCP-1の投与がヘルニア退縮を促進させるかどうかを検討するために、尾椎の椎間板組織を腹壁皮下に移植し、経時的に大きさを測定していった。移植後5日間連続的にMCP-1を投与した群は、コントロール群やMCP-1を移植時にのみ投与した群と比較して優位に早い縮小傾向が認められた。 以上の結果より、ヘルニアの自然退縮過程の比較的早い時期において、MCP-1はマクロファージの浸潤を促進することにより、ヘルニア退縮を促進していることが考えられ、MCP-1が極めて安全な椎間板内注入療法の薬剤となりうる事が考えられた。しかし、ヘルニア発症初期に椎間板内にMCP-1を連続投与をする必要があり、臨床応用にはまだ解決すべき問題が残っている。
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