研究分担者 |
神子嶋 誠 信州大学, 医療技術短期大学部, 助手 (50281043)
木村 貞治 信州大学, 医療技術短期大学部, 講師 (70252111)
楊箸 隆哉 信州大学, 医療技術短期大学部, 助教授 (90191163)
藤原 孝之 信州大学, 医療技術短期大学部, 教授 (40181416)
西村 尚志 信州大学, 医療技術短期大学部, 教授 (10020926)
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研究概要 |
本研究の目的は,高齢者の日常生活活動量と介護者の介護負担量の関係を,高齢障害者および介護者双方の心拍変動を長時間心電図記録を用いて分析し,高齢者医療・福祉分野における機能回復訓練の効果を客観的に評価することである.予備実験の結果,ホルター型心電図ではなく携帯型心拍記録装置を本研究に採用した.老人保健施設入居者6名(寝たきり度ランクA,B各3名)介護職員6名を対象に,長時間心電図記録を行い分析した. 結果の概要 1.携帯型心拍記録装置の感度及び精度を検討した.RR間隔測定値及び心電図波形の心電図モニタ(NEC製PB1412)との比較から,本研究では,携帯型心拍記録装置(竹井製MEMORY-HR;64kByte Type)をホルター型心電図の代替品とした. 2.高齢障害者(老人保健施設入居者)の日常生活活動時の心拍数(8時間)を検討した.入居者6名(寝たきり度ランクA,B各3名)を対象として分析したが,寝たきり度による心拍数の相違は認められなかった. 3.介護動作の負荷強度を検討した.老人保健施設介護職員6名を対象に,携帯型心拍記録装置を勤務時間中(8時間)装着し,高齢障害者介護に必要な介護動作の負荷強度を検討した結果,入浴介助時の負荷強度が最も強かった. 入浴介助時の心拍数は高齢者の立位保持能力による違いが認められた。立位保持不可能な高齢者3名と立位保持可能な高齢者3名を被介助者とした機械浴で,介助者の心拍数は前者の介助時の心拍数が7%程度多い傾向にあった. 5.高齢障害者を対象とした機能回復訓練の評価として,介助者の心拍数,中でも入浴介助時の変化が客観的指標となりうることが示唆された.
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