研究課題/領域番号 |
08671702
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
整形外科学
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研究機関 | 久留米大学 |
研究代表者 |
後藤 武史 久留米大学, 医学部, 講師 (50178448)
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研究分担者 |
田川 善彦 久留米工業大学, 工学部, 教授 (70122835)
山中 健輔 久留米大学, 医学部, 教授 (10080821)
志波 直人 久留米大学, 医学部, 助教授 (20187389)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1998年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1997年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1996年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 歩行解析 / 足底圧 / 生体力学 / 慢性関節リウマチ / バイオメカニクス / 床反力 |
研究概要 |
【はじめに】動的足底圧測定システム(F-SCAN)を導入し、足部に疼痛があり、歩行障害のあるリウマチ患者への臨床研究を行った。しかしながら、まず本システムの再現性を検証する基礎的な研究を行い、臨床評価方法の妥当性を検証する必要があった。三年間に渡る本研究で、一連の歩行解析の研究を行いながら、平成8,9年度の報告のように最初の二年間は動的足底圧測定法の基礎的研究を行った。平成10年度はこの研究結果を踏まえて臨床研究を行った。 【目的】F-SCANを用いて慢性関節リウマチ(RA)患者の足部痛に対し使用した足底挿板が足底分圧に与える影響を明らかにする。 【方法】RA患者に使用した足底挿板の評価を動的足底分圧を用いて検討した。通院中の患者でSteinbrockerのClassIIで歩行時に足部痛があり、足底挿板を作成し疼痛の消失した12例24肢(女性12名、平均年齢50歳)を対象とした。方法は歩行時、足底挿版の有り、無しでF-SCANを用い、1)足底圧分布、2)作用点軌跡、3)鉛直分力の測定を行った。尚、F-SCANの測定値の正確を期すため、床反力(Kistler 9281B)を同時に測定し、F-SCANの結果を補正した。 【結果】1)足底圧分布の比較において足底挿板の使用後は圧集中の減少、分散化が見られた。2)作用点軌跡の比較では足底挿板の使用後において、足底のほぼ中心を通り直線的な軌跡をたどる傾向があった。3)鉛直分力の比較では有意な変化はみられなかった。 【考察】動的足底圧は正確を期すために床反力による補正が必要であることを先行研究により明らかにしており、今回の実験でも床反力と同時計測を行った。臨床では足部に疼痛のある患者は足底挿板の使用により疼痛が消失し歩容が改善した。動的足底圧測定の結果からは体重の分散面積の拡散が起こり、圧集中の減少が確認できた。作用点軌跡からは足部のほぼ中央を真っ直ぐに前足部へと向かうようになった。このように動的足底圧測定による治療効果の評価は十分に可能であった。
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