研究課題/領域番号 |
08671735
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
麻酔・蘇生学
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研究機関 | 島根医科大学 |
研究代表者 |
小坂 義弘 島根医科大学, 医学部, 教授 (20045355)
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研究分担者 |
内田 博 島根医科大学, 医学部, 講師 (70176692)
斉藤 洋司 島根医科大学, 医学部, 助教授 (50162243)
原 かおる 島根医科大学, 医学部, 助手 (50271052)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1998年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1997年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1996年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | 麻薬 / 局所麻酔薬 / 硬膜外投与 / 体性痛 / 内臓痛 / フェンタニール / ブピバカイン |
研究概要 |
ラットモデルを用いて、脊髄レベルにおける麻薬と局所麻酔薬の鎮痛効果の相互作用について検討した。体性痛と内臓痛に対する疼痛閾値の測定を、それぞれ熱刺激によるtail flick試験とcolorectal distension試験を用いて行った。手術的に硬膜外腔へカテーテルを留置し、フェンタニル、ブビバカイン、フェンタニルとブビバカインの混合液を一回投与した。フェンタニル、ブビバカインはどちらも用量依存性に体性痛、内臓痛に対する鎮痛効果を示した。単独では鎮痛効果を示さない少量のフェンタニルとブビバカインの混合投与により体性痛、内臓痛の両方に対して明らかな鎮痛効果を生じ、鎮痛効果の増強作用が示されたが、運動麻痺は増強されなかった。 くも膜下腔にカテーテルを留置し、モルヒネ、リドカイン、モルヒネとリドカインの混合液を1μl/hで6日間持続投与した。モルヒネ、リドカインとも用量依存性の体性痛、内臓痛に対する鎮痛効果を示した。モルヒネにより生じた鎮痛効果は1日目をピークに徐々に減少した。単独では鎮痛効果を示さない少量のモルヒネとリドカインの混合液の持続投与で明らかな鎮痛効果を生じ、リドカインの同時投与はモルヒネの鎮痛効果を強さ、持続ともに増強することが示された。この増強効果はIsobolographic analysisによる検討の結果、相乗的であった。以上の結果は麻薬と局所麻酔薬の混合投与が鎮痛効果の増強作用や、必要薬剤投与量の減少に伴う副作用の軽減などの点において臨床的有用性が高いことを証明するものである。
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