研究課題/領域番号 |
08671778
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
麻酔・蘇生学
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研究機関 | 久留米大学 |
研究代表者 |
原田 秀樹 久留米大学, 医学部, 助手 (30198923)
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研究分担者 |
加納 龍彦 久留米大学, 医学部, 教授 (50040605)
田山 慶一郎 久留米大学, 医学部, 助手 (50279197)
金子 真也 久留米大学, 医学部, 助手 (00224600)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
800千円 (直接経費: 800千円)
1996年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | 脳虚血 / 脳分離体外循環 / rSO_2・SjO_2同時測定 / 逆行性脳潅流 |
研究概要 |
研究の最初の目的である脳分離体外循環時の外科手技に伴う塞栓あるいは脳虚血の発生を早期発見するという点について術中モニタリングを以下の方法で行い実績を挙げた。 【対象と方法】脳分離体外循環を用いた心臓手術14例において両側局所脳酸素飽和度(rSO_2)ならびに内頸静脈酸素飽和度(SjO_2)の同時計測を行った。フェンタニル、プロポフォールの気管内挿管麻酔下に、右内頸静脈から5.5Fr.のOpticath R(Abbott社)をセルジンガー法で挿入、先端が球部に達するように進めた。両側の前額部にrSO_2プローブ(INVOSR 3100A,Somanetics社)を装着し、手術終了まで連続モニタリングした。rSO_2<50%、SjO_2<40%を異常値と設定し、異常値出現と術後の脳神経機能障害との相関を検討した。 【結果】rSO_2のみが術中50%以下に低下したのは14例中4例、またSjO_2のみが40%以下に低下したのは14例中2例と、rSO_2、SjO_2のどちらかが単独で異常低値を示したものは14例中6例であった。rSO_2、SjO_2の両者に異常低値が認められたのは14例中2例で、2例中1例に術後一過性の対麻痺がみられた。すなわちrSO_2<50%、あるいはSjO_2<40%の単独で異常低値が出現した症例は、術後脳障害に関してはすべてfalse positiveであった。しかし、rSO_2<50%、かつSjO_2<40%と両方に異常低値を示したのは14例中2例であり、うち1例に一過性の片麻痺を認めたが、他の1例では迅速に対応することで脳機能障害を回避できたと考えられた。 【結論】脳分離体外循環時の外科手技に伴う塞栓あるいは脳虚血の発生を早期発見するという点について、rSO_2およびSjO_2の同時測定は脳分離体外循環時の外科手技に伴う塞栓あるいは脳虚血の発生を早期発見するという点について有用と思われる。 現在症例を増やし、この研究を続行している。
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