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潜在(偶発)並びに臨床前立腺癌における染色体領域欠失の比較検討

研究課題

研究課題/領域番号 08671797
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 泌尿器科学
研究機関東京大学

研究代表者

高橋 悟  東京大学, 医学部・附属病院, 助手 (50197141)

研究分担者 本間 之夫  東京大学, 医学部・附属病院, 講師 (40165626)
研究期間 (年度) 1996 – 1997
研究課題ステータス 完了 (1997年度)
配分額 *注記
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1997年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1996年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
キーワード潜在前立腺癌 / 臨床前立腺癌 / 第7,8,10染色体 / マイクロサテライト / allelic imbalance / ヘテロ接合性消失
研究概要

臨床的に意義のない前立腺癌と考えられる、75歳以上の微小高分化型潜在癌32例、並びに臨床前立腺癌62例(限局癌42例、転移癌20例)についてmicrosatellite領域PCR法を用いて第7、8、10染色体における欠失(allelic imbalance:以下、AI)、並びにmicrosatellite instability(以下、MI)を解析した。解析した7q31領域の4つのsymbollociのうち、少なくとも1つがAIを示した症例は、潜在癌で16%であるのに対して、限局臨床癌では45%と有意に多かった(p<0.01)。さらに転移癌では65%で潜在癌、限局臨床癌と比較して多かった(それぞれ、p<0.001.p<0.05)。一方、8p22-21でAIを示した症例は潜在癌で32%、限局臨床癌で43%と多くなる傾向を認めたが、有意差を認めなかった。また転移癌では60%と潜在癌と比較すると有意に多かった(p<0.05)が、限局臨床癌とは有意差を認めなかった。PTEN/MMAC1遺伝子が位置する10q23領域でAIを示した症例は他の2領域に比べ少なく、潜在癌で9%、限局臨床癌で12%であった。一方、転移癌では35%と潜在癌、限局臨床癌に比べ多かった(共にp<0.01)。MIの頻度は、3領域すべてで潜在癌、臨床癌ともに20%を越えるlocusはなかった。以下に成果をまとめる。
(1) 臨床的に意義のない癌は、意義のある癌と比較して染色体欠失(AI)が少ないと考えられた。
(2) 8p22に存在する癌抑制遺伝子の欠失は、臨床的に意義にない癌においても頻繁に認められたことから、前立腺発癌の早期に生じている可能性が示唆された。
(3) 7q31の欠失、並びにPTEN/MMAC1遺伝子が位置する10q23の欠失は、臨床癌の成立、転移能の獲得との関連が示唆され、臨床的に意義のある前立腺癌の新しいbiomarkersとしての有用性が期待された。

報告書

(3件)
  • 1997 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 1996 実績報告書

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公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

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