研究課題/領域番号 |
08671830
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
泌尿器科学
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研究機関 | 横浜市立大学 |
研究代表者 |
上村 博司 横浜市立大学, 医学部, 講師 (50244439)
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研究分担者 |
穂坂 正彦 横浜市立大学, 医学部, 教授 (30106330)
窪田 吉信 横浜市立大学, 医学部, 助教授 (10106312)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1998年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1997年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1996年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 前立腺癌 / ステロイドレセプター / アポトーシス |
研究概要 |
ヒトTR3オーファンレセプターはステロイドレセプターのひとつであるが、ヒト前立腺癌細胞においてmRNAの発現はアポトーシスを誘起するエトポシドなどの刺激によって30分から60分にかけてピークを呈する。また、TR3オーファンレセプターのantisense expression vectorを高発現させたstable transfectant cellsでは、アポトーシスの抑制が認められた。(Endocrinology,1998,2329-2334)。 我々は、TR3オーファンレセプターのDNA結合エレメント配列であるNBRE(5^1-AAAGGTCA-3^1)がhuman ciliary neurotrophic factor receptor(CNTFRα)のイントロン内にあることを同定した。ゲルシフトアッセイで解析したところ、そのエレメントは特異的にTR3オーファンレセプター蛋白が結合することを確認した。さらに、このイントロン断片をCAT reporter plasmidに挿入してCATアッセイを行うと、TR3レセプターの用量依存的にその活性の上昇が認められた。また、イントロン断片からNBREを除去してCATアッセイを行ったところ活性の上昇は得られなかった。以上の結果より、CNTFRαの発現はTR3オーファンレセプターは、ヒト前立腺癌組織でとくに癌細胞に強く発現することをin situ hybridization法で確認しているが、CNTFRαの発現もまた前立腺癌組織で高発現していることの報告もあり、このことからもTR3オーファンレセプターが前立腺癌の発生あるいは進展に関わっていると予想される。 また、ヒト前立腺癌組織でヒトTR3オーファンレセプターをプローブとしてin situ hybiridizationを施行したところ、正常組織や前立腺肥大症組織に比べて前立腺癌組織で強くそのシグナルが見られた。(ヒトTR3オーファンレセプターのmRNAの発現は、前立腺上皮細胞に見られ、癌組織だけでなく正常あるいは前立腺肥大症組織でも弱く見られた。)また、組織異型度別にみると悪性度が高くなるほど、つまり高分子型から低分子型になるにしたがってヒトTR3オーファンレセプターのmRNAの発現が強く認められた。
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