研究課題/領域番号 |
08671831
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
泌尿器科学
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
佐々木 昌一 名古屋市立大学, 医学部, 助手 (50225869)
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研究分担者 |
山田 泰之 名古屋市立大学, 医学部, 助手 (60264735)
林 祐太郎 名古屋市立大学, 医学部, 助手 (40238134)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
900千円 (直接経費: 900千円)
1996年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 造精障害 / アポトーシス / 精索捻転症 / 停留精巣 |
研究概要 |
【精索捻転症】生後6週齢のWistar系ラットをエーテル麻酔下に陰嚢を切開し左精巣を時計回りに720°捻転させて固定した。捻転6時間後に開創し、これを整復した後陰嚢内に再固定した。術後1、3、5、7、9日目に各々のラットより両側の精巣を摘出し、これにH-E染色並びにアポトーシス細胞を検出するためにウサギより得られた抗single-strand DNA抗体と抗FAS抗体を用いてABC法による免疫染色を施行した。健側精巣はいずれの時期においても肉眼的、組織学的に正常でアポトーシス細胞は認められなかった。一方患側精巣では術後1日目では肉眼的、組織学的に正常であったが、3日目より精細胞にアポトーシスの発現と造精障害、精細管の変性を認めた。しかしこの変化は9日目にはほぼ正常化した。これらより片側精索捻転モデルにおいて捻転発症6時間後に整復した場合、患側精巣にのみ造精障害が出現するが、可逆的であることが明らかになった。また造精障害は精巣の血流障害が解除された後に起こっており、その過程においてアポトーシスの関与が示唆された。【停留精巣】生後6週齢のWistar系ラットをエーテル麻酔下に腹壁を切開し左精巣を腹腔内に固定し、術後1日目、3日目、5日目、7日目、9日目に各々のラットより両側の精巣を摘出し、これに精索捻転症の実験と同様の染色を行った。患側精巣では術後1日目および3日目では精子形成が認められ、アポトーシスの発現は精細管の50〜60%であったが、5日目以降においては肉眼的には萎縮を認め、造精能の著明な低下がみられ、アポトーシスの発現は精細管の70〜90%であった。アポトーシスの発現率の上昇と造精機能障害とを比較するといくらか相関関係が認められることから、ラットの実験的停留精巣における造精機能障害にはアポトーシスの関与が示唆された。
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