研究概要 |
1.scalpe-loading dye transfer法によりヒト近位尿細管細胞(Clonetics Corp.)はギップ結合を保っているが、腎癌培養株(Caki-1,ACHN,A-498)ではその消失していることを確認した。さらに、ヒト正常近位尿細管細胞を、段階的濃度の活性型ビタミンD_3である1_α25(OH)_2D_3で処理することによりギャプ結合状態機能の状態が増強されることを明らかにした。 2.ヒト正常近位尿細管細胞を、発癌プロモーターである12-0-tetradecanoylphorbol-13-acetete(TPA)で段階的な時間処理しすることによりギャップ結合機能が弱化し、一方、1α,25(OH)_2D_3を添加し、ギャップ結合機能の回復が温存されることを示した。 以上の事項が解明されたことにより、活性型ビタミンD_3により細胞間コミュニケーションの回善・維持による発癌予防および分化・誘導による新たな治療法の概念の可能性が示唆される。
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