研究課題/領域番号 |
08671844
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
泌尿器科学
|
研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
伊藤 晴夫 千葉大学, 医学部, 教授 (20009583)
|
研究分担者 |
赤倉 功一郎 千葉大学, 医学部・附属病院, 助手 (60261898)
|
研究期間 (年度) |
1996
|
研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
|
配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1996年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
|
キーワード | 尿路結石 / カルシウム結石 / 再発防止 / 蓚酸 / 蓚酸カルシウム / 蓚酸分解菌 / 蓚酸分解酵素 |
研究概要 |
ヒト糞便がin vitroの実験で蓚酸を分解すること、および結石患者の糞便のほうが対照健康人に比して蓚酸を分解する活性が低いことがあることを報告した。また、ヒト糞便より蓚酸分解菌Eubacterium lentum WYH-1を分離・同定した。この菌は蓚酸が存在しなくても増殖可能であり、蓚酸の摂取が少ない場合にも生き延びることが出来るので、腸内の蓚酸の欠乏時にも生き延び、多量の蓚酸が摂取された時のための準備状態にあるということができる。われわれは,さらに2種類の新しい蓚酸分解菌をヒト糞便より発見した。一つはBifidobacterium adolescentisであり、Bifidobacterium属に属する。本菌はビフィズス菌の特性より、そのままでも臨床応用できる可能性も考えられる。二つ目はPropionibacterium acnesであり、この菌は特に強い蓚酸分解活性を有していた。これら以外にも蓚酸分解菌が存在するかどうかについて検討したい。これらの菌の蓚酸分解酵素は、既に部分精製に成功したEubacterium lentum WYH-1の持つ蓚酸分解酵素とどのように異なっているのかについて調べる予定である。in vitroでEubacterium lentum WYH-1が紅茶中および人工腸液中の蓚酸を減少させうることを確かめた。さらに、蓚酸分解菌数を直接測定する培地の開発には最近成功したので、糞便の蓚酸分解活性でなくより直接的に、腎結石患者と健康対照人との腸内の蓚酸分解菌の数を比較したい。また、実験動物で腎結石を形成させ、これらの菌が、あるいは酵素が結石形成を抑制するかどうか検討する予定である。
|