研究課題/領域番号 |
08671910
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
産婦人科学
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研究機関 | 札幌医科大学 |
研究代表者 |
寒河江 悟 札幌医科大学, 医学部, 講師 (00187056)
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研究分担者 |
工藤 隆一 札幌医科大学, 医学部, 教授 (70045409)
西川 鑑 札幌医科大学, 医学部, 助手 (70295351)
小泉 基生 札幌医科大学, 医学部, 助手 (50244348)
二瓶 岳人 札幌医科大学, 医学部, 助手 (30274939)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1997年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1996年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | 子宮内膜癌 / 卵巣癌 / 遺伝子異常 / DNA修復遺伝子 / Heat Shock Protein / p53 gene / Rb gene / telomerase / DAN修復遺伝子 / p53 / Rb / 婦人科癌 / LOH / 癌遺伝子 / 癌抑制遺伝子 / テロメレース活性 |
研究概要 |
子宮内膜癌におけるCAリピートマーカーを用いたRERならびにLOH解析を行ったところ、内膜癌では有意に卵巣癌と比較し高率にRERが検出され、そのDNA修復過程における遺伝子異常の解析では1例にtwo hit変異を認めた。内膜癌においてはDNA修復遺伝子異常がその癌化や進展に重要であることが判明し、症例の予後とも関連していることを報告した。 一方、我々は卵巣癌細胞における癌抑制遺伝子蛋白とHSPの分子会合を報告し、癌免疫の分野においても癌化に伴う細胞表面抗原がHSPと関連し、臓器移植での拒絶反応や腫瘍拒絶抗原としてのHSPの重要性を報告した。さらにヒト卵巣癌でのHSP発現と癌抑制遺伝子蛋白との関連では、p53変異蛋白の発現は独立した予後因子であるが、p53陰性でもHSP過剰発現やRb蛋白の減少がさらなる予後因子になりうることを報告した。また卵巣癌におけるLOH解析から、我々は新たな癌抑制遺伝子の存在が示唆される6番染色体長腕の遺伝子座を300kbにまで絞り込み、新しい遺伝子の発見が期待された。 また卵巣癌におけるtelomerase活性(T活性)も検討し、良性・境界悪性・悪性の各腫瘍でのそれは悪性化に伴い増強するが、臨床的予後因子とは関連しなかった。また癌化過程での細胞周期関連蛋白との関連の検討では、pRB/p16が減弱した症例がT活性が高かった事から、細胞周期との関連が初めて示唆された。 さらに、卵巣癌細胞の化学療法への感受性について、TaxolやCDDPの治療におけるapoptosis(A)の関与を細胞株で検討した。これら薬剤により誘導されりるAの割合をDNA断片化で定量化してみると、Aを起こすにはある一定以上の薬剤刺激の強さが必要であり、細胞株によりDNA断片化は異なった。また、抗IL-6抗体投与実験よりIL-6はAを抑制することで抗癌剤の効果を抑制している可能性が示唆された。
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