研究課題/領域番号 |
08672043
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
眼科学
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研究機関 | 関西医科大学 |
研究代表者 |
緒方 奈保子 関西医科大学, 医学部, 講師 (60204062)
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研究分担者 |
松島 正史 関西医科大学, 医学部, 講師 (00192336)
西村 哲哉 関西医科大学, 医学部, 助教授 (30156111)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1997年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1996年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 脈絡膜新生血管 / HVJ-リポソーム法 / VEGF / TGFβ / bFGF / 一過性虚血網膜 / midkine / 網膜静脈閉塞症 / 脈絡膜血管新生 |
研究概要 |
1.ラット網膜にレーザー凝固を行い、実験的脈絡膜新生血管モデルを作成、in situ hybridization法で、組織における細胞成長因子mRNAの発現を検討した。 2.塩基性線維芽細胞増殖因子(bFGF)およびその受容体、また、形質転換成長因子(TGFβ)およびその受容体の発現は、新生血管発生部に強く見られ、網膜色素上皮細胞(RPE)、新生血管内皮細胞に発現していた。bFGFおよびTGFβが、脈絡膜血管新生の過程でRPE、血管内皮細胞から産生され、autocrine的およびparacrine的に作用していることがわかった。さらに、血管内皮細胞増殖因子(VEGF)は、新生血管発生部に強い発現が見られた。このVEGFは主にmacrophageから産生されていた。以上の様に、脈略膜新生血管発生過程でサトカインが大きな役割を果たしていることがわかった。 3.上述モデルに血管内皮増殖阻害剤(インターフェロン、テコガラン,TNP-470)を投与した。薬剤投与群では新生血管の線維化が早期より認められ、退縮が促進された。 4.上述モデルにHVJ-リポソーム法で眼内に遺伝子導入を行うと、光凝固部に特異的に遺伝子が導入された。さらに、HVJ-リポソーム法でVEGFアンチセンスオリゴを導入することに成功し、遺伝子治療の可能性を示した。 5.培養RPEにbFGFおよびそのantisense遺伝子を導入できた。遺伝子導入した網膜色素上皮細胞を眼内へ移植し、疾患の発生、進展を制御できる可能性が示された。 6.実験的網膜静脈閉塞症モデルにおいて、虚血部網膜にbFGFおよびその受容体が発現していることを明らかにした。 7.ラット高眼圧一過性虚血再潅流モデルにおいて、再潅流後、midkine,VEGF、KDRの発現が変化しており、網膜虚血とこれらサイトカインの関与が明らかになった。
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