研究課題/領域番号 |
08672082
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
形態系基礎歯科学
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研究機関 | 岩手医科大学 |
研究代表者 |
名和 橙黄雄 岩手医科大学, 歯学部, 教授 (50020748)
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研究分担者 |
藤原 尚樹 岩手医科大学, 歯学部, 助手 (20190100)
山本 仁 岩手医科大学, 歯学部, 助手 (80265165)
石関 清人 岩手医科大学, 歯学部, 講師 (50057775)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1996年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | Tooth qerm / cartilaqe / Meckel's cartilage / Calcification / Tissue culture |
研究概要 |
(1)軟骨細胞の培養による骨形質発現に関する研究:本来は消失すべき運命にあるマウス下顎メッケル軟骨を単離細胞培養法によって4週間培養すると、細胞は典型的な軟骨細胞から小型の細胞へと転換し、これらの細胞は強いアルカリホスファターゼを示すようになる。さらに、細胞が分泌する細胞外基質は免疫組織化学的にはtype II collagenからtype Icollagenへと転換し、骨タンパクマ-カの一つであるオステオカルシンの出現することが判明した。この結果に基づいて、培養細胞数を0.5×10^4個と2×10^4個として培養すると、高濃度培養法では基質形成が明らかに促進さされ、それにともなって軟骨細胞の骨細胞への形質転換の促進されれることが明瞭になった。(2)enamel-free areaの発現に関するエナメル芽細胞の動態に関する研究:ラットenamel-free areaの内エナメル上皮機能を明らかにするために、下顎第一臼歯を用いて、in situ hybridization法によりアメロジェニンmRNAの発現について検索した。その結果、enamel-free areaの内エネメル上皮の未分化な時期にはアメロジェニンは発現しないが、分化期のエナメル芽細胞には強く発現する。しかしながら、enamel-free areaでは生後1日から3日の極性を有する低分化型の円柱形の内エナメル上皮にのみ弱陽性の反応が認められた。 この結果、enamel-free areaの内エナメル上皮は典型的なエナメル芽細胞よりは反応が弱いが、明らかにアメロジェニン合成能を有し、その合成能は生後1日から3日の短期間に限定されていることが判明した。(3)歯胚培養による歯根形成に関する研究:マウス臼歯のセメント質形成をin vitroで観察する新しい器官培養法を開発した。この培養では培養43日までに、有細胞セメント質様の層が形成され、電子顕微鏡、X線微小分析の結果、培養によって新たに形成されたこの層はセメント質ときわめて相似であり、石灰化していることが確認された。
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