研究課題/領域番号 |
08672086
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
形態系基礎歯科学
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研究機関 | 奥羽大学 |
研究代表者 |
山本 茂久 奥羽大学, 歯学部, 教授 (10103376)
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研究分担者 |
土肥 宏樹 奥羽大学, 歯学部, 助手 (30275622)
中川 敏浩 奥羽大学, 歯学部, 講師 (60217677)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1996年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
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キーワード | ソフトレーザー / 線維芽細胞 / 細胞外マトリックス / in vitro |
研究概要 |
本研究においては、ソフトレーザーが組織あるいは細胞に直接的に作用しているかを解明するため、線維芽細胞の増殖・分化に重要な役割を果たす細胞外マトリックス(ECM)の発現状況を中心に、まず、線維芽細胞に対するレーザー照射の至適条件を増殖および形態的な面から検討した。次にムコ多糖類、プロテオグリカンなどのECMおよびコラーゲンの生合成について生化学的に測定を行った。さらECMのうち、線維芽細胞の増殖・分化に深く関与するfibronectinのmRNAの発現についてin situ hybridizationにより検索を行った。 実験にはBALB/3T3-A31線維芽細胞、ソフトレーザーはSTOMALASER(Sedatelec社;He-Ne近赤外線レーザー、A〜Gの7種類のパルスモードがあり、細胞の種類により至適モードも異なる)を用いた。その結果、 1)レーザーに対する線維芽細胞の感受性は47.5HzのAモードにおいて高く、照射時間、回数ではそれぞれ4分間、3回の条件において非照射control群に比べ、135%の増殖率を、さらにBrdUの取り込みについては、同条件下で150%と有意な値を示した。 2)上記の照射条件における形態的な観察では、照射細胞においてはcontrolに比べ、ゴルジ空胞の増加およびその拡大が認められた。また、経時的に観察したところ、細胞分裂も促進することが明らかとなった。 3)ECMはcontrolに比べ照射細胞では、初期にヒアルロン酸が、それに引き続きコンドロイチン硫酸Bの生合成が高まり、その結果コラーゲン合成も早期に起こることが明らかとなった。 4)照射細胞におけるfibronectin-mRNAはゴルジ空胞の拡大およびその増加にともないsignalも増強されており、特にtypeIにおいてその傾向は顕著であり、typeII,IIIにおいてはわずかに認められる程度であった。 今後は、fironectinのreceptorであるIntegrinについての検討の必要性があると考えられた。
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