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歯根膜の粘弾性に対する線維間基質の役割

研究課題

研究課題/領域番号 08672144
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 機能系基礎歯科学
研究機関鶴見大学

研究代表者

小松 浩一郎  鶴見大学, 歯学部, 講師 (60153665)

研究分担者 千葉 元丞  鶴見大学, 歯学部, 教授 (30064356)
山根 明  鶴見大学, 歯学部, 助手 (20166763)
研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1996年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
キーワードラット / 歯根膜 / 粘弾性 / 応力-歪曲線 / 応力緩和 / コラーゲン / プロテオグリカン
研究概要

1.ラット切歯歯根膜から得られた応力緩和曲線の解析法を検討した。緩和曲線より求めた緩和弾性率Gr(t)は、3つのマックスウェル要素の並列結合モデルに基づく式A_1exp(-t/τ_1)+A_2exp(-t/τ_2)+A_3exp(-t/τ_3)に適合した。ここで、t、A_iおよびτ_iはそれぞれ時間、指数関数の割合および緩和時間(秒)である。このことは、歯根膜の応力緩和過程にはfast,mediumおよびslow componentsが存在することを示唆する。
2.歯根膜の強度や粘弾性に対する線維間基質の役割を調べるために、次の実験を行った。
(1)ラットやウサギの皮膚において不溶性および可溶性コラーゲンを変動させることが報告されているヒドロコルチゾンをラットに10日間皮下注射(10mg/kg/day)した後、切歯歯根膜の応力-歪曲線および応力緩和曲線を得て解析を行った。その結果、最大剪断応力および緩和時間(τ_1、τ_3)は対照ラットの値と比べ有意に大きいことが判明した。このことは、ヒドロコルチゾン投与により、歯根膜の強度および粘性が増大したことを示唆する。今後、歯根膜の偏光顕微鏡、組織化学および免疫組織学的観察を行う予定である。
(2)in vitroでラット臼歯歯根膜標本をトリプシン(1〜10μg/ml)処理した後、歯根膜から得られた応力-歪曲線を解析した。その結果、最大剪断応力、剪断弾性率および破断エネルギーは、トリプシン濃度依存性の低下を示した。走査電顕像においてコラーゲン原線維が露出していたことから、トリプシン処理により線維間基質が除去されたことが示唆された。偏光顕微鏡像においてコラーゲン線維の配列の乱れが観察された。これらの所見から、歯根膜の強度を維持するためには、コラーゲン線維だけでなく線維間物質も重要な役割を果たしている可能性が推察された。今後、同様の標本を用いて応力緩和挙動を調べる予定である。

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 小松浩一郎,渡辺良幸,千葉元丞: "ラット切歯歯根膜における応力緩和の測定" 顎顔面バイオメカニクス学会誌. 2・1. 26-28 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書

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公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

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