研究課題/領域番号 |
08672223
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
補綴理工系歯学
|
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
鹿沼 晶夫 東北大学, 歯学部, 教授 (20013922)
|
研究分担者 |
川田 哲男 東北大学, 歯学部, 助手 (80292225)
服部 佳功 東北大学, 歯学部, 助手 (40238035)
渡辺 誠 東北大学, 歯学部, 教授 (80091768)
|
研究期間 (年度) |
1996 – 1997
|
研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
|
配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1997年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1996年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
|
キーワード | 顎関節症 / 咀嚼筋活動 / 三次元咬合力 / 下顎位 |
研究概要 |
顎関節症患者の咀嚼筋活動は未だ明らかではない。この理由として、歯牙接触などの咬合因子が被験者個々で異なるだけでなく、筋活動を記録する際の被験運動が被験者個々で異なることが考えられる。この被験運動を明確にするために、本研究では咬合力の三次元的な大きさと方向を規定し、咬合因子の一つである下顎位を変化させることにより、正常有歯顎者における下顎位と咀嚼筋活動の関係を検索した。さらに側頭筋内各部における活動様式の違いを検索した。 咬合力の調節における各筋の協調活動様式は下顎位によらず一定であった。しかしながら、同一咬合力発揮時の咀嚼筋活動は下顎位により異なり、咬筋では下顎前方位において、側頭筋前部および後部活動の増加は、タッピング位より後方位において著明であった。すなわち、下顎位の前後的変化により咀嚼筋活動が影響を受けることが明らかになった。 一方、咬合力方向の変化に伴う側頭筋活動の変化量は、筋の部位が後方になるに従い大きな値を示した。また、咬合力発揮時の筋活動量が最大となる特定の咬合力方向が存在し、この方向は部位が後方になるにほど後方に位置していた。すなわち、側頭筋の前後的部位の違いにより活動様式が異なることが明らかになった。 咬合時の下顎偏位や筋内各部による圧痛の発現の違いは顎関節症患者においてしばしば認められる所見であり、今回の結果は顎関節症発症機序の一端を示したものと推察される。
|