研究概要 |
皮膚粘膜疾患患者で皮膚貼付試験陽性44名、皮膚貼付試験陰性の学生45名より採集したリンパ球を用い,使用頻度の高い歯科用金属皮膚貼付試験検査用金属試薬(0.05%HgCl_2,5%NiSO4,0.2%HAuCl_4,2%CoCl_2,1%PdCl_2,4%K_2Cr_2O_7)を抗原し50倍・250倍・1250倍・6250倍・31250倍・156250倍の6段階に希釈した濃度系列をおけるリンパ球の反応について検討を行った。HgCl_2:陽性・陰性群間に6250倍250倍希釈時(P<0.05)に有意差を認めた。診断上250倍のデータが重要と思われた。また、50倍希釈時にはリンパ球幼若化反応の著明な亢進が認められた。NiSO_4:陽性・陰性群間に31250倍(P<0.05)、6250倍、1250倍、250倍,最大値(P<0.01)に有意差を認めた。診断時には50倍のデータ値が有用と考えた。1250倍、リンパ球に対して非特異的に幼若化を亢進が認めた。しかし、50倍希釈においてリンパ球幼若化反応の強い抑制が認められた。HAuCl_4:陽性、陰性群間に156250倍、6250倍(P<0.05)、最大値、50倍希釈時(P<0.01)に有意差を認めた。診断上では50倍希釈時が有用と考えられた。CoCl_2:陽性、陰性群間に156250倍(P<0.05)、31250倍6250倍1250倍希釈時と最大値(P<0.01)に有意差を認めた。診断上6250倍、最大値が有用と考えられた。250倍50倍,特に50倍希釈においてリンパ球幼若化に対する抑制作用が認められた。PdCl_2:陽性、陰性群間に最大値(P<0.05)に、250倍希釈時(P<0.01)に有意差を認めた。診断上250倍が、最大値より有用と考えられた。50倍希釈においてリンパ球に対する幼若化反応が抑制が認められた。
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