研究課題/領域番号 |
08672347
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
外科系歯学
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研究機関 | 愛知学院大学 |
研究代表者 |
小木 信美 愛知学院大学, 歯学部, 講師 (90211127)
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研究分担者 |
河合 幹 愛知学院大学, 歯学部, 教授 (50064788)
栗田 賢一 愛知学院大学, 歯学部, 教授 (40133483)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1997年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1996年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
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キーワード | 顎関節 / 変形性顎関節症 / 関節円板切除 / 関節円板移植 / 羊 |
研究概要 |
緒言:変形性顎関節症の関節円板切除後の線維性癒着を防止するため、中間挿入物が求められている。今回、整形外科領域で既に臨床応用されている凍結保存関節円板を変形性顎関節症モデル(羊)の関節円板切除後の中間挿入物として用いる実験を以下のように行い、その可能性を検討した。 実験方法:羊の両側顎関節に変形性顎関節症を発症する実験を最初に行った。3ヶ月後に片側の関節円板を切除した後、健康な羊から採取しマイナス70度Cで1ヶ月間凍結保存しておいた顎関節円板を移植した。更に3ヶ月経過した後、羊を屠殺し、放射線学的および組織学的に検討した。 結果:レントゲン写真上では、変形性顎関節症の所見がコントロール側の関節と移植側の関節の両方に認められ、その程度に大きな差はみられなかった。組織学的には、コントロール側では下顎頭の変形、骨棘の形成、骨髄腔の線維化といった変形性顎関節症の所見が認められた。これに対し、移植側では癒着はみられないものの、移植した凍結保存関節円板は穿孔、転位し、下顎頭滑走面で線維性の修復が部分的にしかみられず、骨の露出している面もあり、滑走面の修復は充分とはいえない状態であった。 結語:以上の結果から、変形性顎関節症の関節円板切除後の中間挿入物として応用できる可能性は低いと考えられた。この理由として、ドナー側では凍結保存処理後の関節円板の抗張力の低下と移植後の収縮、レシピエント側では変形性顎関節症の関節滑走面の異常や破壊酵素の存在が挙げられる。
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