研究課題/領域番号 |
08672349
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
外科系歯学
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研究機関 | 大阪歯科大学 |
研究代表者 |
飯田 武 大阪歯科大学, 歯学部, 助教授 (00067000)
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研究分担者 |
松本 晃一 大阪歯科大学, 歯学部, 講師 (40131396)
福武 洋二 大阪歯科大学, 歯学部, 助手 (20189939)
小川 文也 大阪歯科大学, 歯学部, 助手 (20152390)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1996年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 凍結外科 / 凍結化学療法 / Cryochemotherapy / 抗癌剤 / Peplomycin(PEP) / Cisplatin(CDDP) / Nedaplatin / VX-2 |
研究概要 |
凍結により生ずる局所循環障害を利用して抗腫瘍薬物の組織内濃度を高め維持する方法を試みてきた。 今回は抗癌剤の種類による組織内濃度推移の比較およびVX-2腫瘍組織への白金薬剤の移行に関する実験を行った。実験モデルに家兎を用い、抗癌剤はCDDPおよびNedaplatinを用いた。 凍結手術装置はLINDE CE-4型で直径8mmのプローベを用いた。凍結条件は-180°C,凍結部位は舌、頬粘膜、腰背部皮膚および移植腫瘍とした。腰背部にVX2癌を移植し直径20〜30mmとなった時点で実験に供した。抗癌剤の投与量はPEP10mg/kg、白金製材mg/kgとし、静脈内にone-shot投与した。15分後に凍結し、以後経時的に血清内および各組織内の白金製材濃度(総白金量)を原子吸光法で測定した。 CDDP血清内濃度は1時間後0.19μg/g、3時間後0.12μg/g、6時間後0.12μg/g、24時間後0.11μg/gで48時間以降は測定限界以下となった。組織内濃度は1時間後で血清内濃度の2〜4倍の0.37〜0.99μg/gで、6時間後までは凍結部位の方が対照に比較し僅かに高濃度であった。以後組織内濃度は徐々に低下するものの1週後でも0.07〜0.48μg/gの濃度を維持しており、凍結部と対照間の濃度差は顕著でなかった。Nedaplatinの血清内濃度は6時間、組織内濃度は24時間で消失しCDDPに比べ持続時間は短かったが、口腔組織では凍結組織における濃度は対照より高く保たれていた。CDDPとの持続時間の比較に関しては測定方法に問題があるとも考えられ、RI法による追試も必要と考えられた。 CDDPはどの組織でも血清より長時間、Nedaplatinは口腔の凍結組織により高い濃度が持続し、ともに凍結化学療法の併用薬剤としての有用性が示唆された。
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