研究概要 |
矯正治療において,下顎位を変化させることによって下顎の成長を促進したり顎機能異常の改善をおこないうることはよく知られるところである.また,舌姿勢の変化や口呼吸による下顎安静位の変化に伴って顎顔面形態の変化が起こるとされており,下顎安静位を変化させる要因の検討は重要であると考えられる.各種の口腔内装置によって舌房の変化は起こり得るが,舌房縮小の部位によって下顎位の変化がどのように異なるかを知ることは,治療計画の立案に役立つと考えられる.そこで,本研究では舌房を実験的に縮小し,下顎安静位がどのように変化するのかを検討した. ・健常有歯顎者で,23〜25才の顎機能正常者5人を被験者とした. ・犬歯から第二大臼歯遠心部までの下顎歯列舌側に厚さ3mmの舌房縮小床を設定した. ・舌房縮小床を装着し,マイオモニター使用後における下顎安静位を調査した. 1.2名の被験者において,下顎は縮小側に変化した. 2.これらの場合、閉口時の早期接触が認められた。
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