研究課題/領域番号 |
08672414
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
化学系薬学
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
白井 隆一 東京大学, 分子細胞生物学研究所, 助手 (80183838)
|
研究期間 (年度) |
1996 – 1997
|
研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
|
配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1997年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1996年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
|
キーワード | チューブリン / キュラシン / ウスチロキシン / 微小管 / 有糸分裂阻害剤 / 不斉合成 / 全合成 / キュラシンA / ウスチロキシンD |
研究概要 |
微小管はすべての真核生物に必須な蛋白質で、有糸分裂・細胞運動・細胞内輸送・細胞の形態や骨格形成などに決定的に関与している。その基本構成単位がチューブリンと呼ばれる蛋白で、それが規則正しく重合して管状の微小管を構成する。本研究ではチューブリンのCLC部位に結合する薬剤としてcuracin、BLV-MAY部位に結合する薬剤としてustiloxinに焦点を絞り、その全合成研究を通じてそれらの活性発現のための構造因子の解明を行った。 藍藻Lyngbya majusculaより単離されたcuracinAは、チューブリンのコルヒチン部位に結合し、その重合を強力に阻害するが、コルヒチン部位に結合する有する有糸分裂阻害剤として窮めて特徴的なシクロプロパン環とチアゾリジン環、脂質部分を有する。本研究ではcuracin Aの部分構造の合成と立体化学のの決定、全合成、さらに活性構造の探索を指向した側鎖類縁体の合成を行った。その結果、curacin Aの側鎖が活性発現に極めて重要であること明らかにした。 ウスチロキシンAはUstilaginoidea virens C-ookeにより引き起こされる稲こうじ病に侵された籾から得られ、チューブリンの重合を低濃度で強く阻害する。チューブリンの重合を阻害するのに必要な構造因子は、すべて中員環上に存在していることが強く示唆されていたが、今回さらに、ustiloxinの構造を簡略化した類縁体を全合成的手法により合成する一方で、ustiloxinAのdegradationによりustioloxinDを大量に合成発現に必須な官能基を明らかにした。その結果、フェノール性水酸基、メチルアミノ基の存在は活性に必須であることが判明した。
|