研究課題/領域番号 |
08672441
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
化学系薬学
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
西田 篤司 千葉大学, 薬学部, 助教授 (80130029)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1998年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1997年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1996年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | ラジカル環化反応 / ジアステレオ選択性 / キラル補助基 / ルイス酸 / アルコキシラジカル / β-開裂反応 / シクロプロパン合成 / エナンチオ選択性 / trans-2-アミノシクロヘキサノール / 2-シクロペンテニル酢酸 / アルキルスタニルエステル / スズラジカル / アセタール |
研究概要 |
1. ジアステレオ選択的ラジカル環化反応 (1) 両対掌体が入手可能であり不斉ラジカル環化反応に応用可能なキラル補助基の開発を検討した。光学活性トランス-2-(N-ベンゼンスルホニル-N-ベンジルアミノ)シクロヘキサノール及びその誘導体を開発し、それらをエステル部に導入したキラルα、β-不飽和エステルへの末端アルケニルラジカルの環化反応を検討した。5員環形成反応は化学収率92%で進行し加水分解後、(2-シクロペンテニル)酢酸が53%eeにて得られた。光学活性(2-シクロペンテニル)酢酸はコリオリン、ヒルスチン酸などの抗腫瘍性トリキナン類や、Alepraic Acidなどの天然シクロペンテニル脂肪酸類の合成出発物質として有用である。同様に、6員環ラジカル環化反応を検討し、化学収率53%にてラジカル環化体を得、引き続き補助基を除去することにより(2-シクロヘキセニル)酢酸が不斉収率38%で得られた。 (2) 光学活性α、β不飽和エステルへのトリアルキルスズラジカルのジアステレオ選択的付加反応を検討した。8-フェニルメントールを不斉補助基として用いた場合、高収率かつ高い選択性にて付加反応が進行した(>80%de)。得られた光学活性β-トリアルキルスタニルエステルは、フェニルグリニア試薬を反応させた後、酸処理により光学活性シクロプロパン誘導体へ変換された。 (3) (R)-(+)-プレゴンより得られるヒドロキシチオールは不飽和エステルを有するアルデヒドと反応しアセタールを与えた。本アセタールをベンゾフェノン存在化、紫外線照射するとアセタール構造中のメチン水素の引き抜きによりラジカル種が発生し、環化反応によりシクロペンタン環の形成が観測された(収率>70%、<10%de)。 2. エナンチオ選択的ラジカル環化反応 キラルアルミニウム試薬存在化、cyclohexyl8-iodonona-2,8-dienoateのエナンチオ選択的ラジカル環化反応に世界ではじめて成功した(不斉収率46%)。 3. アルコキシラジカルを経る骨格変換 エポキシデカリンチオカルポニルイミダゾリドをラジカル反応条件に付す事によりシクロオクタン環を含む双環性化合物へと変換できることを見いだした。
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