研究課題/領域番号 |
08672443
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
化学系薬学
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研究機関 | 東北薬科大学 |
研究代表者 |
広井 邦雄 東北薬科大学, 薬学部, 教授 (00012641)
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研究分担者 |
瀬尾 綾 東北薬科大学, 薬学部, 助手
阿部 育子 東北薬科大学, 薬学部, 助手
加藤 ふみ子 東北薬科大学, 薬学部, 助手
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1996年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 触媒的不斉合成 / キラルスルフィニル基 / パラジウム触媒反応 / 不斉配位子 / 不斉炭素-炭素結合形成反応 / キラルπ-アリルパラジウム錯体 |
研究概要 |
キラル硫黄化合物を不斉源とする不斉合成がその効率の高さから広く知られているが、これを遷移金属触媒反応に利用した例は極めて少ない。特に触媒的不斉合成において、キラル硫黄グループを唯一のキラル配位子とする例は殆んどない。そこで、キラルスルフィニル基を唯一の不斉源とする不斉配位子の開発を目的に、種々のキラルスルホキシド類を合成し、その不斉触媒反応への適用を調べた。併せて、キラルスルフィニル基の遷移金属触媒への関わりについて検討した。 1.キラルスルフィニル基を有するアミン類として、β-aminoethyl sulfoxide類、およびo-(dialkylamino)phenyl sulfoxideを合成し、これを不斉配位子とする新たな不斉炭素-炭素結合形成反応を行い、これらのsulfoxideが不斉配位子として機能することを認め、顕著な溶媒効果があることがわかった。 2.キラルスルフィニル基を有するホスフィン類を合成し、その不斉配位子としての影響を調べた。キラルo-(diphenylphodphinsmido)phenyl sulfoxideを合成し、その不斉配位子としての効果を調べたところ、高いエナンチオ選択性で不斉炭素-炭素結合形成反応を行うことを認めた。 3.キラルスルフィニル基を有するホスフィンアミド類を合成し、その不斉配位子としての影響を調べた。キラルo-(diphenylphosphinamido)phenyl sulfoxideを合成し、その不斉配位子としての効果を調べたところ、不斉触媒反応に有効であることを認めた。 4.上記の各反応の立体化学を基礎に、各反応の不斉誘起機構を確立した。 以上のように合成した各キラルスルフィニル体を不斉配位子として、その他の触媒反応(例えば、Lewis酸触媒反応)へ今後応用する計画である。
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