研究課題/領域番号 |
08672451
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
化学系薬学
|
研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
佐藤 毅 東京理科大学, 理学部名, 助教授 (20089329)
|
研究期間 (年度) |
1996 – 1997
|
研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
|
配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1997年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1996年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
|
キーワード | スルホキシド / オレフィン / カルボン酸 / リガンド交換反応 / カルバニオン / カルベノイド / アジリジニルリチウム / ホモロゲーション |
研究概要 |
炭素の陰イオン(カルバニオン)は有機合成上極めて重要な反応活性種であり、これを効率良く生成させる新方法の開発は有機化学を基盤とする科学の発展に大きく寄与する。本課題研究による研究は申請者らが見い出した方法により従来生成が困難であった不安定なカルバニオン種やカルベノイドを生成させ様々な新しい合成法を開発しようとする物である。当該期間中に得られた新しい成果を以下に列挙する. 1、スルフィニルアジリジンにt-ブチルリチウムを反応させると効率良くアジリジニルリチウムが生成することを見い出し、この物の安定性や反応性について多くの新知見が得られた。 2、スルフィニルオキシランよりオキシラニルリチウムの生成法を確立し、様々なオキシラニルリチウムの性質や合成的利用について新知見が得られた。 3、α-ハロビニルスルホキシドはグリニヤー試薬と良好な反応性を示しアルキリデンカルベノイドが生成される事が見い出され、これより4-置換オレフィン類の新合成法が開発できた。 4、(1)メチルエステルから収率良く合成出来るα-クロロ-α-スルフィニルケトンをエノール化しt-ブチルリチウムと反応させると高収率で原料のメチルエステルに対しメチレンを一つ伸長したカルボン酸誘導体を合成出来る反応を確立することが出来た。(2)この反応をラクトン類に応用し一炭素環拡大したラクトン類合成への新しい方法論を確立中である。(3)上記反応をα、β-不飽和アルデヒドに応用しβ、Γ-不飽和カルボン酸類の新規合成法へと展開している。 5、β-メシルオキシスルホキシドのリガンド交換反応によりオレフィン類が収率良く得られる事を見い出した。これはスルホキシドを使うジュリアオレフィネーションであり、現在この反応の確立に努力している。
|