研究概要 |
14族(Si,Ge,Sn)、15族(P,As,Sb,Bi)および16族(S,Se,Te)などの典型重元素を含む次のような種々の新規複素環を合成し、これらの物理的および化学的諸性質を検討すると共に、他の化合物への変換反応を検討し、これらの有機合成への利用を図った。 1。6員複素環化合物:上記重元素を含む新規な9-メタラアントラセン類、1-メタラフエナレン類や1-ベンゾメタリン類を合成し、それらから、例えば、アセナフチレンやビフェニル化合物などへ変換でき、それらの合成に利用できることを見出した。 2。7員複素環化合物:上記重元素を含む新規な1-ベンゾメタレピン類および3-ベンゾメタレピン類を合成し、それらの熱的安定性などを詳細に調べると共に、ナフタレン誘導体への変換をはじめとした環変換反応を検討し、さらに種々のジチエノメタレピン類やチエノメタレピン類を合成し、それらの環変換による縮合チエピン化合物の合成への利用を検討した。 3。9および10員複素環化合物:上記重元素を含む9員環のメタロニン類および10員環のメタレニン類を合成し、それらの環変換反応を検討すると共に、酸素や硫黄原子などのほかのヘテロ原子を含む1、6-ヘテロメタレニン類では、それらのヘテロ原子間の相互作用なども詳細に検討した。(以上の結果は現在5-6報の論文にまとめている。)
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