研究課題/領域番号 |
08672492
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
物理系薬学
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研究機関 | 武庫川女子大学 |
研究代表者 |
萩中 淳 武庫川女子大学, 薬学部, 教授 (20164759)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1996年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | オボグリコプロテイン / 光学認識 / オボムコイド / 光学分割用固定相 |
研究概要 |
従来、ニワトリ卵白中の粗オボムコイド(OMCHI)から2ステップで行っていたオボグリコプロテイン(OGCHI)の単離をカチオン交換クロマトグラフィーを用いる1ステップで行う方法を開発した。得られたOGCHIの純度は99%であり、OGCHIを固定化した充填剤の光学認識能も従来の2ステップ法と同等であった。その結果、容易に大量のOGCHIの分取が可能となった。 精製したOMCHIには、光学認識能がなく、OGCHIは優れた光学認識能を示し、粗OMCHIには、約10%のOGCHIが含まれていることが明かとなっていた。しかしながら、粗OMCHIをN,N'-disuccinimidyl carbonateで活性化したアミノプロピルシリカゲルに固定化した場合の光学認識能をベンゾイン、クロルフェニラミン、イブプロフェンを用いて検討したところ、予測される光学認識能より優れた光学認識能を示した。OMCHIとOGCHIの固定化量を詳細に検討したところ、反応前の粗OMCHIのOGCHI/(OGCHI+OMCHI)比は、0.11であるのに対して、反応後のシリカゲルへの固定化比は、0.23であった。このことは、OGCHIが選択的にシリカゲルに固定化されることを示している。以上の結果、粗OMCHIの予測以上の光学認識能は、OGCHIのシリカゲルへの選択的な固定化によることが明かとなった。 OGCHIの糖鎖の光学認識に及ぼす影響を検討するために、脱シアル酸オボグリコプロテイン(asialo OGCHI)を固定化した充填剤を合成し、光学認識能についてOGCHI固定化充填剤と比較検討した。その結果、シアル酸残基の除去は光学認識能には大きな影響を与えないことが明らかとなった。現在、他の酵素を用いる糖鎖の選択的な除去および得られたタンパク質の光学認識能について検討中である。
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