• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

Na^+,K^+-ATPaseのNa^+遊離部位の同定

研究課題

研究課題/領域番号 08672531
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 生物系薬学
研究機関杏林大学

研究代表者

誉田 晴夫  杏林大学, 医学部, 講師 (30086574)

研究分担者 石井 利明  大阪府立大学, 農学部, 助手 (50264809)
研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1996年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
キーワードNa / K-ATPアーゼ / ナトリウムポンプ / オリゴマイシン
研究概要

Na^+,K^+-ATPaseは動物細胞膜に存在してNa^+,K^+を能動輸送する。オリゴマイシンはNa^+輸送のみを阻害することによってNa^+,K^+-ATPase活性も阻害する。能動輸送機構解明のためにこれを用いて,イ)Na^+,K^+の輸送路が異なることを示し,ロ)Na^+輸送路を同定することを試み,以下の結果を得た。
1)N末端から163番目(1及び2番目の膜貫通領域を含む)がNa^+,K^+-ATPase,それ以降がCa^<2+>-ATPaseであるキメラ遺伝子が発現した培養細胞膜標品のCa^<2+>-ATPase活性はNa^+添加によって増大することが共同研究者の石井によって明らかにされている。オリゴマイシンはこのNa^+依存性ATPase活性のみを阻害した。オリゴマイシン結合部位は細胞膜外側に存在する事が明らかなので,1及び2番目の膜貫通領域間の細胞外露出領域に結合部位が存在し,この領域はNa^+輸送に密接に関係していることが示唆された。
2)Na^+,K^+-ATPaseをトリプシンで経時的に限定分解し,生じたペプチド断片に対するNa^+,K^+結合を放射性Na^+及びK^+を用いて測定した。Na^+,K^+-ATPaseの分解が進むと共に両イオン結合量は低下したが,K^+の低下の方が著しかった。この結果は両イオン結合部位が異なることを支持する。
3)[^3H]オリゴマイシンのNa^+,K^+-ATPaseへの結合はNa^+,K^+の影響をほとんど受けなかった。したがって,オリゴマイシンがK^+輸送に影響を与えないのはK^+がオリゴマイシン結合を阻害するからだとする考えは否定された。
4)筋小胞体由来Ca^<2+>-ATPase活性および胃由来H^+,K^+-ATPase活性にオリゴマイシンは殆ど影響を与えなかった。したがってこれらイオンポンプの中で,オリゴマイシンはNa^+輸送のみを特異的に阻害することが示された。
5)ミトコンドリアの異方性阻害剤がオリゴマイシンと同様な作用を持つと期待されたが,否定された。したがって,オリゴマイシンのNa^+輸送阻害作用は極めて特異的である。

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Teruyo Arato-Oshima: "Mechanism responsible for oligomycin-induced occlusion of Na^+within Na/K/ATPase" The Journal of Biological Chemistry. 271・41. 25604-25610 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書

URL: 

公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi