研究課題/領域番号 |
08672532
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生物系薬学
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研究機関 | 帝京大学 |
研究代表者 |
西郡 秀夫 帝京大学, 薬学部, 教授 (90050517)
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研究分担者 |
小佐野 博史 帝京大学, 薬学部, 助手 (40246020)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1996年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 白内障発症機序 / ステロイドの副作用 / 抗白内障薬開発 / 鶏胚 / 病態モデル / グルタチオン / ラジカルスカベンジャー / 酸化性ストレス |
研究概要 |
先進国における白内障からの失明者数は外科的手術法の進歩によって減少してきた。しかしながら、世界的視野に立つとその恩恵に浴する患者は限られ、白内障は失明原因の一位となっている。私共は白内障発症に関わる危険因子の同定と抗白内障薬の開発が急務と考え、そのための基礎研究をグルココルチコイド誘発鶏胚白内障モデルを使用し行った。 1.白内障発症機序の解明:1)私共はいままでに本モデルを用いて白内障の発症には酸化性ストレスの関与があることを示唆してきた。その際、多くの白内障の場合と同様にグルタチオンの低下と過酸化脂質の増加が認められたがそれらの相互関係は不明であった。今回、グルタチオンの生合成阻害剤であるブチオニンスルホキシミンを使用することによって、グルタチオンの低下だけでは水晶体は白濁せず、過酸化脂質などの過生成があってはじめて白濁することが判明した。2)本白内障では水晶体核周辺部に空胞が生じることが分かっていたが、今回、その部分は糖脂質分布の少ない細胞接着能の弱い部位であることが判明した。3)ブチオニンスルホキシミン処置鶏胚の水晶体は白濁し易い組織構造になっていることが電子顕微鏡を用いた研究で明らかとなり、この新しいモデルは白内障発症危険因子の検索に利用できると考えられる。 2.抗白内障薬の検索:リポ酸誘導体およびパンテシンなどについて本モデルを用いて抗白内障効果の有無を調べたが、今までのところ顕著な白内障予防効果は見られていない。現在投与法、経路について検討中である。
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