研究課題/領域番号 |
08672537
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生物系薬学
|
研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
石毛 久美子 日本大学, 薬学部, 助手 (40212873)
|
研究期間 (年度) |
1996 – 1997
|
研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
|
配分額 *注記 |
1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1997年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1996年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
|
キーワード | γ-ヒドロキシ酪酸 / GABA_B受容体 / 神経細胞初代培養系 / cyclic AMP responsive element / activator protein1 DNA / Ca^<2+> / activator protein 1 DNA / a ctivator proteinl / 細胞内Ca^<2+> |
研究概要 |
マウス大脳および小脳より神経細胞初代培養系を調製し、てんかん欠神様発作症状を誘発させることが示されているγ-ヒデロキシ酪酸(GHB)の核内cyclic AMP responsive element(CRE)およびactivator protein 1(AP-1) DNA結合活性に及ぼす影響、および両DNA結合活性調節における細胞内Ca^<2+>の役割を検討した。また、各種転写調節因子の抗体を用い両DNA結合活性上昇に関与する転写調節因子を同定した。小脳顆粒細胞初代培養系において、核内CREおよびAP-1 DNA結合活性は、細胞を1mM GHBで60分間処理することにより上昇したが、これらの上昇は、GABA_B拮抗薬のCGP 35348およびCGP 55845で拮抗された。大脳初代培養系においてもGHBは、GABA_B受容体を介して両DNA結合活性を上昇させた。小脳顆粒細胞初代培養系において、細胞内Ca^<2+>キレート剤であるBAPTA-AMや小胞体のCa^<2+>-ATPase阻害薬であるthapsigarginの前処置によりGHBによる両DNA結合活性上昇は認められなくなった。さらに、カルモジュリンキナーゼIIの阻害薬であるKN-62やKN-93の前処置によっても両DNA結合活性上昇は抑制された。各種転写調節因子の抗体の影響を調べたところ、CRE結合活性は、CRE binding protein(CREB)抗体でスーパーシフトし、リン酸化CREB抗体により抑制された。一方、AP-1 DNA結合活性は、c-Fos、c-Jun抗体によりバンドが消失した。以上より、GHBは、GABA_B受容体を介し、細胞内貯蔵部位からCa^<2+>を遊離させること、および、このCa^<2+>動員が核内CREおよびAP-1 DNA結合活性上昇に重要な役割を演じていることが示唆された。また、GHBによるCRE結合活性の上昇には、リン酸化CREBが関与しており、そのリン酸化にはカルモジュリンキナーゼIIが関与していることが示唆された。
|