研究課題/領域番号 |
08672552
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生物系薬学
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研究機関 | 国立感染症研究所 |
研究代表者 |
北川 隆之 国立感染症研究所, 細胞化学部, 室長 (80092188)
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研究分担者 |
岩崎 綾乃 国立感染症研究所, 細胞化学部, 協力研究員
鈴木 敏和 横浜市立大学, 生物研究所, 助手 (70270527)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1997年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1996年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 糖輸送タンパク質 / 糖鎖修飾 / 癌抑制遺伝子 / ヒトがん病態 / カベオリン / ヒト融合細胞 / グルコース輸送タンパク質 / 11番染色体 |
研究概要 |
動物細胞の糖輸送系は、ヒト疾患と関連する重要な細胞膜機能であり、細胞膜の特異的輸送タンパクにより制御されている。我々は、外部刺激に応じた糖輸送タンパク質の遺伝子発現、ならびに糖鎖修飾を介した輸送制御機構を明らかにした。また、ヒト融合細胞系を用いた解析から、腫瘍性に伴う糖輸送タンパク質の糖鎖修飾と輸送増加を見い出し、これら糖輸送変化と新規癌抑制遺伝子の関与も明らかにした。本研究では、糖輸送タンパク質の糖鎖修飾とヒトがん病態の分子調節機構を更に検討した。11番染色体の癌抑制遺伝子により腫瘍性の抑制されたヒト融合細胞を、ガンマ線照射することにより得られた腫瘍性細胞株では、糖輸送タンパク質の糖鎖修飾と糖輸送の増加が共通に認められたのに対し、非腫瘍性のガンマ線照射融合細胞では、このような変化は認められなかった。これら糖輸送変化に加え、我々が最近見い出した細胞膜タンパク質カベオリンの発現も、ガンマ線照射の腫瘍性細胞株では顕著に低下していた。以上の結果は、これら細胞膜変化が癌抑制遺伝子により共通に制御されていることを強く示唆している。現在、糖輸送タンパク質の糖鎖修飾などの細胞膜変化を指標とした新規癌抑制遺伝子の分離を試みている。
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