研究課題/領域番号 |
08672573
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
医薬分子機能学
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研究機関 | 神戸学院大学 |
研究代表者 |
津田 裕子 神戸学院大学, 薬学部, 講師 (10098478)
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研究分担者 |
山本 順一郎 神戸学院大学, 栄養学部, 教授 (60068252)
岡田 芳男 神戸学院大学, 薬学部, 教授 (60068236)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1997年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1996年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 二機能性阻害剤 / 凝固系 / 線溶系 |
研究概要 |
1.二機能性トロンビン阻害剤の抗血栓作用の検討及び多機能性トロンビン阻害剤のデザイン: ラット微小血管にHe-Neレーザーを照射し、血管内に血栓を形成する系で、二機能性トロンビン阻害剤はヒルジン、ヒルログより強力な抗血栓作用を示し、アルガトロバンとほぼ同等の抗血栓作用を示した。そこで、in vivoでより効力を示す二機能性阻害剤を得るために、阻害剤を血栓が形成されている場に特異的に集める目的で(targeting)、Arg-Gly-Asp(RGD)モチーフを二機能性阻害剤の架橋部分に導入した。 2.二機能性プラスミン阻害剤のデザイン: まず活性中心指向性シークエンスの最適化を行った。次に、その中から、Tra-Tyr-EACA-NH_2(IC_<50>=4.6x10^<-4>M)を活性中心阻害シークエンスとして用い、リジン(IC_<50>=5.0X10^<-2>M)をLysine binding sites(LBS)阻害シークエンスとして選んで、両シークエンスをNH_2-(CH_2)_n-COOHおよびその組み合わせで架橋したペプチドを合成した。合成ペプチド中、p1はki値1.9X10^<-6>Mで合成基質のプラスミンによる加水分解を阻害した。その阻害はLBS阻害剤であるトラネキサム酸の存在下減弱し、ki値1.4X10^<-5>Mとなった。この結果p1が二機能性阻害剤であることを示唆した。 3.血漿カリクレイン阻害剤のデザイン: 血漿カリクレインを特異的に阻害するPKSI-527の阻害効果、特異性を向上させるために、各部分をそのアナログで置換し、どのような構造が阻害活性を示すうえで必要なのか検討した。その結果、阻害活性はほぼ同等で、特異性に優れた化合物を見い出した。血漿カリクレインは活性中心に加え、天然基質の一つであるキニンノーゲンと結合する部位を持っており、ここで得られた活性中心阻害シークエンスと結合部位阻害シークエンスを組み合わせれば、機能性阻害剤に展開することが可能である。
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