研究課題/領域番号 |
08672600
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
人類遺伝学
|
研究機関 | 日本医科大学 |
研究代表者 |
平井 幸彦 日本医科大学, 医学部, 講師 (10089617)
|
研究期間 (年度) |
1996 – 1997
|
研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
|
配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1997年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1996年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
|
キーワード | 遺伝子治療 / アデノ随伴ウイルス / 組換えウイルスベクター / AAVベクター / 部位特異的挿入 / 組換ウイルスベクター |
研究概要 |
現在のAAVベクターは野性型の持つ部位特異的な染色体への挿入能力を持たない。そこで、AAVベクターにこの能力を付加する事を目標とした。AAV蛋白質Rep78遺伝子を大腸菌内でmaltose binding proteinとのfusion proteinとして発現させ、これを抗原とした抗-Rep78ウサギ・ポリクローナル抗血清を作成した。この抗血清は市販のAAV Rep proteinモノクローナル抗体(PROGEN;226.7)と同一のwestern blotのバンドを認識し、fusion proteinとして発現させた蛋白質がRep78蛋白質であることを確認した。次に、このRep78蛋白質をヒト培養細胞(293細胞)へ直接導入することにより、AAVベクター遺伝子が部位特異的に挿入出来るか検討した。amylose resinにて精製したRep78蛋白質とネオマイシン耐性遺伝子を持つAAVベクタープラスミドとをliposomeを用いて293細胞へ導入後、G418にてセレクションし、DNAを分離した。前年度において確立した部位特異的挿入の同定法、即ち、AAVベクター遺伝子の両端末部分(ITR)と細胞ゲノムの第19染色体の長腕(q13.4-ter)に存在するAAV挿入部位(AAVS1:既知配列)とをプライマーとするNested-PCR、AAVS1配列のオリゴをプローブに用いたサザン分析により、AAVベクター遺伝子の部位特異的挿入を確認した。Direct-sequenceによりAAVベクター遺伝子の挿入部位およびAAVS1内の挿入部位をそれぞれ検討したところ、既報の野性型AAVの挿入部位と非常に類似していた。以上の結果は、ITR配列とRep78/68蛋白質が同時に存在することがヒト・ゲノムへ目的遺伝子を部位特異的に挿入するための必要・充分条件であることを示している。
|