研究課題/領域番号 |
08672602
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
応用薬理学・医療系薬学
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研究機関 | 秋田大学 |
研究代表者 |
飯島 俊彦 秋田大学, 医学部, 教授 (30004724)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1996年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 血管内皮細胞 / Fura-2 / 細胞内Ca^<2+>濃度 / 内皮由来血管拡張物質 / 小胞体Ca^<2+>-ATPase抑制薬 / Ca^<2+>排出機構 / Ca^<2+>ポンプ / Na^+ / Ca^<2+>交換機構 |
研究概要 |
ヒトや循環器疾患モデル動物において血管内皮細胞の機能異常と循環器疾患との関連が報告されつつあり、血管内皮細胞の機能およびその異常を解析することが、病態の解明に極めて有用かつ有効である.我々は既にヒト大動脈内皮細胞を用い、蛍光色素Fura-2により細胞内Ca^<2+>濃度の変化を顕微蛍光測光装置を用いて測定し、内皮由来血管拡張物質が細胞内貯蔵部位からの遊離と細胞外からの流入を引き起こし、後者が細胞外のCl^-に依存性であることを明らかにした.さらに、小胞体Ca^<2+>-ATPase抑制薬によって貯蔵部位を枯渇しても、Cl^-依存性のCa^<2+>流入が引き起こされることを明らかにした.しかし、細胞内からのCa^<2+>排出機構に関してはCa^<2+>-ATPaseの役割が重要視されているのみで、Na^+/Ca^<2+>交換機構の役割はほとんど解明されていない.そこで、光学的および電気生理学的手法による直接的な細胞内Ca^<2+>濃度の測定・解析が是非必要である.我々は先ず本研究計画においてNa^+/Ca^<2+>交換機構の役割をFura-2により細胞内Ca^<2+>濃度の変化を測定し、低Na^+液、Ni^<2+>、vanadate、La^<3+>等を用いて解析した.その結果、細胞内Ca^<2+>の排出はCa^<2+>ポンプ(Ca^<2+>ATPase)ではなく、主にNa^+/Ca^<2+>交換機構が働いていることが明らかとなった.現在さらに顕微蛍光測光システムによる細胞内Ca^<2+>濃度測定と同時に細胞膜イオン電流をPatch-Clamp法により記録し、その制御機構や細胞内情報伝達機構そして各種心血管作用薬の作用機序の記録解析を行っている.
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