研究課題/領域番号 |
08672646
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
病態検査学
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
丸山 征郎 鹿児島大学, 医学部, 教授 (20082282)
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研究分担者 |
北島 勲 鹿児島大学, 医学部, 助教授 (50214797)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1996年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | トロンビン / トロンビン受容体 / 血管内皮細胞 / 血小板 / 糖尿病 / 糖尿病合併症 |
研究概要 |
トロンビン受容体は、膜を7回貫通したG蛋白共役型の受容体で、トロンビンが細胞外のN末端を限定分解すると、新たに剥き出しになったN末端がアゴニストとして作用するというユニークな構造をしている。この様にしてトロンビン受容体がトロンビンによって活性化されると、血小板の凝集・放出、血管内皮細胞の活性化(組織因子、エンドセリン,IL-1,IL-6などの発現)、血管平滑筋細胞の遊走と増殖などが惹起される。これらのことからトロンビン受容体の活性化は血栓症や動脈硬化などの血管病変の発症に深く関係するものと考えられる。そこでこのトロンビン受容体の活性化を、遊離してくる受容体断片ペプチド(thrombin receptor released peptide,TRRP)を測定することで把握せんと試みた。 1。TRRP ELISA法の確立 : まず合成TRRPをうさぎに免疫して多クローン性抗体(αSF14)を作成した。これを用い、サンドイッチ法でELISA法を確立した。測定限界は50pg-8ng/mlであった。正常値は80pg/ml以下であった。 2。糖尿病患者のTRRP値 糖尿病患者では正常を超す群が約半数あり、それらの値は100-450pg/mlであった。 今後この高TRRP群と糖尿病合併症、特に血管合併症との関係が問題となるものと考えられ、現在さらに症例を増やし検討中である。今後TRRP値測定が糖尿病性血管合併症の予測や、予知の指標に成りうるか否か、研究を展開してゆきたい。
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