研究課題/領域番号 |
08672689
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
看護学
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研究機関 | 大阪府立看護大学 |
研究代表者 |
末原 紀美代 大阪府立看護大学, 教授 (90112044)
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研究分担者 |
西上 あゆみ 大阪府立看護大学, 助手
千代 豪昭 大阪府立看護大学, 教授 (20098536)
田中 克子 大阪府立看護大学, 講師 (20236574)
中村 あゆみ 大阪府立看護大学, 助手
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1997年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1996年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 災害看護学 / 看護教育 / 危機管理 / 看護管理 / 救援活動 / 自然災害 / 人為災害 / 教育体系 / コーディネーション |
研究概要 |
我が国は世界でも地殻活動が活発な地域に位置し、多彩な自然災害が常に発生している。国民をはじめ国・自治体の災害への危機管理体制の不備が阪神・淡路大震災において指摘された。看護学教育においても災害に関する教育は殆どなされていないのが現状である。 本研究では看護教育の中に災害看護学を位置付け、看護の危機管理体制を図ることを目的とした。対象は、1995年1月に発生した大震災から2年経過した段階での病院看護部での危機管理体制について、震度別に質問紙調査を行った。35施設の看護部長から解答が得られた。 結果と考察:災害後防災対策予算を計上した施設は全体で4施設であった。このことは病院の設備・備品の充実、職員に対する教育・訓練の機会を与え、充実させることは非常に困難である。情報伝達網の整備については電話とテレビであるが、何もしていないと答えた施設が激震地では41%、震度5・4では40%であった。診療機器の保守・点検は全体で90%が行っており、食糧・飲料水の備蓄は激震地で25%にしかすぎなかった。被災者の救命に関するトリア-ジの基準については43%が決めているだけであった。感染対策は30%に満たなかった。災害時の職員の出勤については、看護という職業の特殊性からか「出勤すべきである。」と解答した看護部長が殆どであった。その他災害時の責任・役割分担、安否確認方法、精神面への配慮なども併せて調査した。 以上の結果から、災害看護学を1)災害に備える訓練の時期、2)災害発生時期、3)災害後の復旧・復興の時期の3段階に捉え、後方支援のためのネットワークを図るべきである。さらに、平時から災害への認識を高め、防災意識を日常業務の中で行動化できる体制づくり、「備えよ常に」を提言し、災害看護学が看護教育の中に導入されることを提唱した。
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