研究課題/領域番号 |
08672710
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
看護学
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研究機関 | 日本赤十字武蔵野短期大学 |
研究代表者 |
森 美智子 日本赤十字武蔵野短期大学, 看護学科・学科長, 教授 (10248966)
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研究分担者 |
堀川 直史 武蔵野赤十字病院, 心療内科部長
丹羽 淳子 日本赤十字武蔵野短期大学, 看護学科, 助教授 (20248967)
金井 悦子 日本赤十字武蔵野短期大学, 看護学科, 教授 (90248964)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1997年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1996年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 精神不穏 / せん妄 / Mood Scale / 感情 / DRS / 手術患者 / 不安 / 状況構成因子 / 覚醒睡眠障害 / 脳循環動態 / せん妄臨床評価尺度(DRS) / 入院生活状況構成因子 |
研究概要 |
研究目的:せん妄発症状況や感情悪化状態にある患者の感情と、複数の発症因子を調査し、心理状態と入院生活の状況構成因子との関係を分析し、せん妄・精神不穏発症に関与する因子を明らかにする。そして因子と発症の関連を検討することによって、精神不穏発症をコントロールできる可能性を追求するのが目的である。 研究方法:前研究をふまえ、精神不穏発症に関する基礎的研究として、手術後せん妄発症者を含むせん妄発症頻度の高い状況の外科系手術患者(159名)と、感情悪化の強い内科患者(20名)を対象に、強度な不安を呈する心身のストレス、脳循環動態への影響要因、不眠の状態などの関連から分析できる入院生活の状況構成因子を調査し、多変量解析を用いて検討した。道具はMood Scaleと、せん妄臨床評価尺度(DRS)を含んだ観察項目である。 結果:せん妄発症の誘発因子として、複数のチューブ類の挿入、疼痛、睡眠覚醒周期障害があげられ、直接原因としては血圧の低下、Hb低下、K低下、Na・Cl低下、BUN・GOTの異常があげられる。 精神不穏発症因子は(1)病態の極度の悪化、(2)ネットワーク、キーパーソンが少なく、ソーシャルサポートの不足、(3)厳しい治療・処置、特に複数のチューブ類の挿入、飲食制限か食欲不振による食生活の欠落、(4)疼痛、発熱、倦怠感、浮腫、嘔気嘔吐、下痢、便秘、腹満などの症状、(5)睡眠覚醒周期障害で、これらが複合して発症すると考える。 手術後せん妄の前駆期は内科系の不安や感情悪化を示す状況より、感情は良く、不安や感情悪化のみでせん妄は発症せず、睡眠覚醒周期障害がない限り、また大脳皮質の活動低下につながる準備因子・直接因子がない限り発症しないといえる。しかし、精神不穏発症は感情悪化により発症し得るといえる。
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