研究課題/領域番号 |
08680040
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
家政学
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研究機関 | 日本女子大学 |
研究代表者 |
塚原 典子 日本女子大学, 家政学部, 助手 (00257073)
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研究分担者 |
江澤 郁子 日本女子大学, 家政学部, 教授 (10060641)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1996年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 若年女性 / 骨密度 / 骨代謝マーカー / 骨型Alkaline-phosphatase / 尿中Deoxypyridinoline |
研究概要 |
21世紀に向け、健康管理の上で、骨からの健康づくりを図ることは重要である。近年、骨代謝に関する研究が急速に進歩し、骨代謝マーカーを測定することによって、局所ではなく全身の骨について骨の代謝動態を侵襲することなく定量的かつ簡便に、そして最も安全に評価でき、早期に将来の骨量減少およびそれに伴う骨折の危険性を予知することが可能となり得ると考えられる。そこで、本研究では、若年女性を対象に、骨代謝動態の指標として、骨形成マーカーである血中の骨型Alkaline-phosphatase(骨型Alp)および骨吸収マーカーである(尿中Dpyr)の測定、DXA法による腰椎骨密度測定、SXA法による踵骨骨密度測定を実施し、さらに食生活状況等を調査した。そして、骨密度と骨代謝動態を把握し、とくに、低骨密度者における骨密度と骨代謝マーカーおよび食生活の関連性を検討した。その結果、若年女性(平均年齢21.6±2.3歳,Mean±SD)において、腰椎骨密度は、同年代の日本人女性平均値と比し、低値(Z score 95.9±11.1%,Mean±SD)を示した。また、3日間の栄養素等摂取状況において、カルシウムをはじめエネルギー、鉄が不足していた。さらに、骨密度と骨代謝動態との関連において、腰椎骨密度が同年代の日本人女性平均値より高値であった群は、低値であった群に比し、骨吸収マーカーである尿中Dpyrは低値傾向を示し、一方、骨形成マーカーである骨型Alpは高値傾向が認められた。また、腰椎骨密度高値群において、尿中Dpyrは、全対象者の平均値より低値を示し、骨型Alpは、全対象者の平均値より高値を示した。また、踵骨骨密度において、全対象者の平均値を基準にその値より高値群および低値群に層別化し、骨代謝動態との関連をみると、腰椎骨密度と同様の結果を示し、踵骨骨密度の高値群は低値群に比し、骨吸収マーカーである尿中Dpyrは低値傾向を示し、一方、骨形成マーカーである骨型Alpは高値傾向が認められた。以上より、骨代謝マーカーの測定は、若年女性の低骨密度者のスクリーニングに有効である可能性が示唆された。今後さらなる追究を行い、若年女性の低骨密度予防に結びつけたい。
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