研究課題/領域番号 |
08680044
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
家政学
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研究機関 | 名古屋女子大学短期大学部 (1997-1998) 名古屋女子大学 (1996) |
研究代表者 |
河野 節子 名古屋女子大学短期大学部, 教授 (40024640)
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研究分担者 |
村田 善晴 名古屋大学, 環境医学研究所, 教授 (80174308)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
1998年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1997年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1996年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | ラット / 尾部懸垂 / 加齢 / 卵巣摘除 / エストロゲン / ストレスホルモン / 大腿骨 / ピリジノリン / 抗重力筋 / デオキシピリジノリン / PTH / ハイドロキシプロリン / 筋萎縮 / 後肢骨萎縮 / ストレス関連ホルモン |
研究概要 |
骨粗鬆症が閉経後の女性に多く発症し、エストロゲンの補充により骨量の減少が防止されることから、エストロゲンは骨量の維持に重要な役割を果たしていると考えられる。しかしながら、エストロゲンが骨代謝にどのような役割を果たしているか、また骨代謝に影響を及ぼす他のホルモンや局所因子の作用をエストロゲンがどの様に修飾するかは明らかではない。我々はこれまでに、ラットの尾部懸垂が重力の免荷によって引き起こされる廃用性筋・骨萎縮のモデルとして有用であると共に、持続的な慢性ストレス負荷のモデルとしても有用であることを示してきた。本研究では、雌ラットを用いて、7日間の尾部懸垂時の加齢によるストレス関連ホルモンの変動を検討した。更に、骨代謝回転の活発な時期に卵巣摘除を行い、エストロゲンの消失が筋・骨萎縮発症にどの様な影響を及ぼすかを検討し、以下の結果を得た。 I) 加齢によるストレス関連ホルモンの変動:懸垂開始前の尿中へのコルチコステロン(B)、アドレナリン(A)及びノルアドレナリン(NA)の基礎排泄量は、加齢に伴い高値を示した。尾部懸垂ストレスに対する反応性はB、A、NA間で相違が認められた。Aでは若年、老齢ラット共に懸垂ストレスに対し良く反応したが、Bでは老齢ラットの反応が消失した。NAでは若年、老齢ラット共に懸垂ストレスに対して反応しなかった。II) 卵巣摘除実験:卵巣摘除ラット(Ovx)では懸垂により鮃筋、腓腹筋の湿重量及び大腿骨重量、骨中Ca、Pi量が減少した。Ovxにエストロゲンを補充(E2)すると懸垂により鮃筋、腓腹筋の湿重量の減少は抑制しなかったが、大腿骨の萎縮は抑制された。尿中ピリジノリン排泄量はOvx群で著明に増加し、E2詳では変化が認められなかった。また血中PTHはOvx群で懸垂で有意に減少したが、E2群では変化が認められなかった。エストロゲンが尾部懸垂による後肢骨の萎縮を抑制するが筋萎縮を抑制しないことから、骨と筋萎縮には異なる機構が存在することが示唆された。
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