研究課題/領域番号 |
08680060
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
家政学
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研究機関 | 長野県短期大学 |
研究代表者 |
林 千穂 長野県短期大学, 生活科学科, 助教授 (90132216)
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研究分担者 |
登倉 尋實 奈良女子大学, 生活環境学部, 教授 (80027490)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1996年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | 防除衣 / 手袋 / 長靴 / 保冷具 / 冷却 / 衣服内温湿度 / 心拍数 |
研究概要 |
今まで改良を重ねてきた農薬散布用防護装備について、フイールドでの適用を検討するため、実際のリンゴ園で、防護装備を着用して散布を行い、従来の防護装備(従来型)と比較検討した。実験は、長野市の山間地のリンゴ園で、散布作業が最も集中する7月から9月初旬にかけて行った。被験者は実際にリンゴを栽培し、散布経験のある男性(1名)と女性(4名)である。着用した衣服は、改良型として綿防除衣(綿100%、撥水加工)、今回のために新しく開発した手袋(ゴアテックス)、長靴(脚部はゴアテックスで足部はゴム製)および頭部と胸部への冷却を行った。冷却は小型の保冷具を用い、頭部へは5個(1個の重量は約10g),胸部へは1個(約75g)を使用した。また従来型は、リンゴ園で一般に着用されている防除衣(ゴアテックス)、手袋(ポリウレタン)およびゴム長靴を着用し、冷却は行わなかった。その他の共通する衣服として防除用マスク、半袖メリヤスシャツ(綿100%)、半ズボン下(綿100%)およびソックス(綿100%)を着用した。測定項目は、皮膚温(胸)、衣服内温湿度(胸、背)、心拍数、体重減少量および着用感(温冷感、湿潤感、快適感)である。皮膚温と衣服内温湿度の測定には、高精度温度ロガーを、心拍数はスポーツテスターをそれぞれ用いた。また、体重減少量は散布直前と散布後の体重をデジタル精密体重計を用いて測定した。得られた結果は、以下の通りであった。胸の皮膚温、衣内温度(背)および衣内絶対湿度(胸)は、改良型の方が低い傾向が見られた。心拍数は4名中3名が改良型の方が顕著に低かった。また1分毎の体重減少量は、4名中3名が改良型の方が少なく、改良型は発汗量が少なかったことが推測された。また着用感の中、快適感は、改良型の方が実験終了時において良好な評価であった。今回の結果から、改良型の防護装備は、フイールドでの適用が可能であることが示唆された。
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