研究課題/領域番号 |
08680065
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
家政学
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研究機関 | 京都府立大学女子短期大学部 |
研究代表者 |
永田 実 京都府立大学女子短期大学部, 教授 (40046511)
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研究分担者 |
伊藤 啓 平安女学院短期大学, 生活学科, 助教授 (20213077)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1996年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | ポリ乳酸 / セルロース / ブレンドフィルム / セルラーゼ / プロティナーゼK / 酵素分解 |
研究概要 |
新規な生分解性高分子ブレンドフィルムの開発を目的として、各種組成のポリ-L-乳酸(PLLA)/セルロースブレンドフィルムを調製し、そのキャラクタリゼーションを行うとともに、組成と酵素分解性との関連について検討した。ブレンドフィルムはトリフオロ酢酸溶液からキャストして調製した。得られたブレンドフィルムは均一であり、100/0(PLLA/セルロース)フィルムが乳白色不透明、90/10フィルムが半透明、その他の組成は透明であった。0/100フィルムのIR測定からセルロースの水酸基がトリフロアセチル化されていることが判明した。また、フッ素の元素分析から求めた置換度は0.98であった。溶融急冷したブレンドフィルムのDSC曲線にはガラス転移温度が観察され、セルロース成分の増加にともない次第に低下した。融点はセルロース成分の増加によってもほとんど変化せず、この系は非相容であることが示唆された。X線分析ではDSCの結果に対応して100/0フィルムのみが高結晶性を示したがセルロース成分の増加にともなって急激に低下することが判明した。プロティナーゼKによる酵素分解性は90/10、75/25フィルムでは顕著に向上し、結晶性の低下の影響がみられた。一方、セルラーゼは0/100フィルムにおいてのみ酵素の効果が大きく、PLLA成分のブレンドにより酵素分解性が顕著に低下した。また、バッファ溶液での重量損失はセルロース成分の増加にともなって大きく増加した。この重量損失は分解後のフィルムにフッ素がほとんど存在しなかったことから、トリフルオロアセチル基の加水分解およびそれに伴うセルロースの分解のためと推定された。
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