研究課題/領域番号 |
08680129
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
体育学
|
研究機関 | 鹿屋体育大学 |
研究代表者 |
松尾 彰文 鹿屋体育大学, 体育学部, 助教授 (60126167)
|
研究分担者 |
西薗 秀嗣 鹿屋体育大学, スポーツトレーニング教育研究センター, 教授 (10125338)
|
研究期間 (年度) |
1996
|
研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
|
配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
1996年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
|
キーワード | 模擬動作 / 動作分析 / 短距離疾走 / 動作パワー |
研究概要 |
いろいろなスポーツのトレーニングや技術習得のために実際の動作だけではなく、その動作を模擬した動作を繰り返し実施している場合が多い。そこで、本年度研究計画では、短距離疾走の"ももあげ"動作中の機械的パワー出力と実際の動作との関連について検討しようとした。 被験者は陸上競技短距離走を専門的にトレーニングしている大学生16名と高校生10名でった。動作パワーはパワープロセッサーを用いて測定した。動作はハイクリーン動作、ももあげ動作、キック動作、膝関節屈曲および伸展動作を選んだ。ハイクリーン動作を除いた他の動作では右側と左側の両側で機械的パワーを測定した。疾走動作は60mダッシュ実施中の55m付近野動作をビデオカメラで記録した。動作分析の項目としては大腿部の角度(θt)、股関節と足関節を結ぶ線と鉛直線との角度(θh)などであった。 本年度の研究結果は大学生の60m疾走スピードは10.36m/sであった。疾走スピードとは右足のものあげ動作時のパワーと統計的に有意な相関関係(r=0.89,p<0.001)が認められたが、他の動作とは有意な相関が認められなかった。すなわち、膝を高くあげる動作で発揮されるパワーが大きい被験者ほど疾走スピードが早い傾向がみられた。一方、動作分析の結果、疾走スピードと相関があったのはθtの最大値、θhの最大値と最小値であった。以上の結果から、早く走る選手ほど、動きが大きいが、その動きは主に脚を後方から前方へ動かそうとするパワー出力が大きいことが示唆された。示唆された。また、動作には左右差が認められなかったが、動作パワーでは顕著な左右差が認められた。このことから、実際の疾走において左右にかかる負担が異なることが推察された。 本研究結果は大学生を対象にして得られた結果であったが、今後高校生のデータを分析し、さらに中学生のデータを収集することで発育期にある選手のためのトレーニング指標を得ることができるものと考えられる。
|